不動産投資で融資を受けるには、属性の理解が重要

2020年12月17日8,371

融資に関して「属性」という用語が良く用いられる。

多くの場合「個人属性」を意味し、融資を申し込む個人の職種や勤務先などの社会的立場、年収や保有資産などの経済的状況のことを指す。

金融機関は融資の可否や融資条件の判断を、これらの社会的・経済的状況を基に行っている。

尚、法人として融資を受ける際にも、特に中小企業の場合は経営者個人の属性が評価対象となることが一般的である。

金融機関の着目点

①個人識別情報

氏名・生年月日・住所・電話番号など、本人であることを確認する前提情報である。

②家族構成

家族の氏名・融資申込者との関係・生年月日・同居別居の別、別居の場合はその住所・生計が同一かなどである。

家族構成によって生活費が変動するので、これも融資に影響する。

小さな子供がいる場合は将来の教育費負担などもある程度考慮される。

配偶者が仕事をしていなくても潜在的な労働力とみなされること、連帯保証人の候補としても考えられることから配偶者はいたほうが有利である。

③職業など

金融機関が融資審査を行う際、申込者の職業にははっきりとした順位付けがある。

金融機関から公表されている訳ではないが、融資申込事例などから推測されるおおよその順位としては下表の様になるようだ。

推定順位 職業 理由
1位 資産家 資産家は職業には関係がなく無職でもよい。無借金で不動産や金融資産を多く持っている場合は職業に関係なく金融機関には歓迎される。
2位 公務員 倒産のリスクがなく、収入が安定しており退職金も潤沢である点が高い評価を受ける。
3位 士業・医師

弁護士・公認会計士・医師など。定年がなく本人の意思次第で死ぬまで働けること、一般的に所得が高い場合が多いことが評価される。

ただし、士業は競争激化によって平均収入が大きく減っている資格が多く、本業で十分収入を得ていない場合や不人気資格については、過去3年程度の収入実績なども見られ、厳しい評価を受ける場合もある。

4位 大企業の会社員

企業規模が大きく安定した雇用・収入が期待できる点が評価される。勤務左記の会社の業績なども加味されていると考えられる。勤続年数は長ければ長いほど評価が高い。マイホーム用住宅ローンなどと同様、不動産投資でも最低3年以上は在籍している実績が欲しい。グループ企業への出向期間などはおおむね勤続年数として通算してもらえる。

尚、未婚女性の場合はどうしても退職の可能性が高くなるとみられるので、不利になると考えられる。

5位 中小企業の会社員 大企業の会社員と同様であるが、企業の規模が小さい点で雇用・収入の安定度が低いと考えられるため大企業の会社員と比較するとやや劣る。
6位 中小企業のオーナー経営者 経営者は収入が不安定であるとみなされやすく、金融機関からの評価は高くはない。
7位 個人事業主 個人事業主は中小企業のオーナー経営者よりも更に収入が不安定だと判断される。無職の人よりは良いという程度。

融資を行う立場からみると、かなりの長期間返済を続けてもらわなければならないので、安定した長期収入が見込めることを最重点においてこのような評価になっている。

この観点からみると特に中小企業の社長や個人事業主は一般的には職業面での属性評価は高くはない。

但し、これらの人たちは本業の業績によっても金融機関からの評価は変わる。

住宅ローンやマイカーローンなども含む借入がある場合はそれによって不動産収入などの収益を得ている場合を除いて不利になる。

⑦金融資産など資産状況

融資額に近いかそれを超える金融資産を既に保有していれば、返済に関して金融機関側のリスクがなくなるからだ。

⑧住居情報

金融機関の見方として覚えておきたいのは、一般的にはローン残高がある持家は融資審査において負債とみなされるということだ。

但し、特に営業エリアが限られている地方銀行や信用金庫などは、自宅を持っていると賃貸と異なりすぐには逃げ出したり売却したりできず、金融機関がその点安心できるため評価が上がる場合も多い。


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この記事の監修者

不動産投資ユニバーシティ代表 志村義明
大学を卒業後、大手シンクタンクに入社。リテール金融ビジネス向けの業務に従事。愛知、埼玉、山梨等で不動産賃貸業を展開し、会社員時代に合計100室超を購入。高利回り物件の投資を得意とし、保有物件の平均利回りは16%超にのぼる。現在は不動産会社(宅地建物取引業者 東京都知事(2)第98838号)を経営。
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