損害保険は安さで選ぶべきではない
「どの損害保険が安いですか?」
損保の話をしていると安さを重視して損保を選びたいと考える人が多いため、このような質問を本当に頻繁に受ける。
確かに損保会社は沢山あり補償内容も様々だ。
しかし、不動産投資をする際の知識として損保のことを勉強する人はあまりいない。
初めて物件を購入する直前になって、どうしようか考えることになるのが普通だ。
損保は非常に奥が深い。物件購入直前になって決めるようでは、決していい損保選びは出来ないだろう。
「JAなどの公共系が安いと聞きましたが、どう思いますか?」
こういう具体的な質問をして来る人も中にはいる。
私はこのような質問をして来る人に対して、
「損害保険は加入費用が安ければいいわけではないですよ」
というアドバイスをする。
損保は決して値段の安さだけで選ぶべきではない。
大手の損保会社に適切な水準の費用を払い、万全な補償を受けるべきだというのが私の考えだ。
後述するが、その際に重要になるのが損保に加入する時の仲介となる代理店の選び方だ。
損保を安さで選ぶべきでない理由
損害保険の選び方について詳細な解説を行おう。
かく言う私も、不動産投資を始めたばかりの頃は損害保険は費用の安さを重視して選びたいと考えていた。
考えていただけでなく、実際にそのような基準で選んで加入していた。損害保険は、火事、地震、洪水など、大規模な災害で使うものだと考えていたからだ。
「損保はいざというときに使うものなので、平常時は不要である。だから、なるだけ安く済ましたい。」
これが私の当初の思考であり、恐らく多くの人は損保についてこのように考えていると思う。私は損保のことをいざという時にリスクヘッジをする際のコストとして考えていたのだ。
しかし今の私は当時と異なる見解を持っている。
損害保険にはむしろ出来るだけ費用を掛けるべきだと思っているのだ。これは大げさな誇張ではなく本当にそう思っている。
実際に私が所有している物件の損保は、ある時期から全国対応が可能な代理店に全て鞍替えした。
補償範囲もフルカバーに近い形に変更して追加の費用も払った。これは私が心配性になってしまったわけでは決してない。
「損保はいざというときに使うもの」という思考が間違っていることに気付いたからなのだ。
あらゆる出費が損保でまかなえる可能性がある
不動産投資のための損害保険基礎で説明しているが、損害保険の対象は、火災や洪水だけではない。
機械設備や、共用部のあらゆる設備の破損・故障は、基本的に補償の対象となるのだ。
経年劣化による故障などは保険は使えないが、極端なことを言うと経年劣化以外であれば補償の対象となる可能性はあるのだ。
例えば火災報知機の電器版が故障したとしよう。火災報知器の電器盤は、10年以上使っていれば内部の配線や溶接はガタが来て故障する頻度が高くなる。
これらを経年劣化と判断するかそうでなく具体的な原因があると判断するかは、当然ながら個別のケースによって異なる。
ポイントは、損保会社と話をする代理店がどういう方針で考えるかが大きく影響するという点だ。
そもそも経年劣化という言葉自体が、非常にあいまいな定義だ。長い時間が経てば機械は故障しやすくなる。建物であれば少しの衝撃で壁にヒビが入ることもあるだろう。
しかし厳密に考えると何もない状態で、自然に機械が壊れたり壁にヒビが入るわけではない。経年劣化が遠因だとしても、直接の原因となる事象が存在する場合というのが多くのケースにおいてあるのだ。
故障を引き起こす最後の一撃となった直接の原因は、詳細に調べれば出てくる場合が多くある。
そしてその原因を突き止めることが出来れば、保険の対象として認められる可能性が出て来ると言える。
損保代理店選びが重要な理由
故障などの原因が経年劣化でないことを突き止めるには、代理店が損保会社に対して必ず補償を勝ち取るというスタンスで活動していないと無理だ。
ただ単に保険の取次をしている代理店がほとんどだが、そのような代理店に損保会社の稟議を通せるだけの説得をするための知識はない。
知識がないだけならまだましだが、このような面倒くさい案件は代理店のやる気がない場合の方が多い。
そもそも代理店の収入は、損保加入時のフロントの手数料でしかない。
あなたがいくら損保請求して欲しいと代理店に懇願したところで、お金にならない仕事はおざなりになって当然だろう。
「面倒くさい請求依頼はしないでほしい」これが代理店の本音だ。本来なら出るはずの事案でも、断る代理店だって存在する。ここら辺の行動原理を理解することは非常に重要だ。
私の例で言うと、給湯器の故障やフェンスの破損などの原因を突き止め、保険金の請求が出来たことがある。もちろん、全てのケースにおいて状況は異なるので、フェンスが破損したら必ず保険が降りるということでは決してない。
通常jの代理店なら断るだろう案件でも、私が請求した場合なぜ損保会社が承認するのかというと、私が入っている代理店がこのような加入者目線のスタンスで活動をしているからだ。
もちろん代理店の営業マンがどういう案件なら請求が可能かを知識として蓄える必要もあるが、それ以上にどのようなスタンスで代理店事業を行っているかの方が重要だ。
不動産投資を行っていると、給湯器、温水器、火災報知器、エレベーターなどの機械の故障には本当に頻繁に見舞われる。
建物自体の破損も築15年以上の物件は多くなり、クラックやひび割れが目立つようになる。それらの事象の「原因」がわかれば、保険の約款に沿った保険金請求は基本的に可能なはずだ。
何回も言うが保険請求のための「原因」を突き止めるために一番重要な役割を担うのは保険代理店だ。
「保険の質は代理店の質と同じだ」とよく言われるが、これはまさにその通りなのだ。
しかし多くの人が、損保会社に対して保険代理店が発言力が強いかどうかや、代理店の取扱い保険料が多いかどうかでそれを測っている。
総論としては正解だが、各論の判断基準の部分が間違っている。
損保請求が通るかどうかは代理店の質に掛かっている
そもそも損保請求できるかどうかは、損保の約款に載っているかどうかが全てだ。
それ以上でもそれ以下でもない。代理店の発言力などという良くわからない曖昧な概念は、実際は存在しないのだ。
これは決して建前の話をしているわけではなく、仲のいい損保会社の社員などがいれば聞いてみて欲しい。
一定以上の損保請求を行う場合、最終的な審査は本社がやることになる。
支店の担当社員と代理店社印がいくら懇意にしていようと、損保請求が特別に融通が利くようなことはあり得ないと答えるだろう。
ではなぜ損保の代理店選びが重要なのかと言うと、そもそも約款通りに請求するのに、代理店が不動産の設備や建築に関する豊富な知識を持っている必要があるからだ。
代理店には、損保請求をする際の文書の作文能力も求められる。
これは日本語の巧拙ではない。いかに損保会社の稟議を通しやすい文書を書けるかどうかだ。
このような、高いレベルの知識と実務経験を兼ね備えた保険代理店を選ぶことが、結局は一番費用対効果が高い選択となるのだ。
給湯器が壊れると一発で20万円~30万円は確実に飛ぶ。しかも給湯器は一度取り換えても10年~15年程度しかもたない。10万円単位の設備不良であれば頻繁に見舞われるのが現実だ。
これらの費用負担が半分でも損保請求できるとするならば、賃貸経営はかなり楽になるだろう。
不動産投資はハッキリ言ってこういう細かな積み重ねが出来るかどうかが成否を分ける。収入は家賃収入しかないので売上を延ばす手段は限られている。
コストを以下に減らすかについて頭を使わないといけない。損保についても決して保険料の安さなどの一時的なコストで選んではいけないことが理解出来るだろう。
では、どのようにしてこのような保険代理店を見つければ良いかというと結局は口コミに頼ることになる。
全くツテがなければ一定規模以上の大家をやっている人を何人か見つけ、上記の条件を満たす保険代理店を知っていないか聞いてみるしかない。
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