アパートの空室対策は「管理会社選び」が最も重要な理由
いい管理会社を探すことが不動産投資で成功するためには必要不可欠である。
物件の管理と募集を担う管理会社の存在なくして、購入物件を安定的に満室可動させることは難しいからだ。
会社員で他に仕事をしながら、さらに保有物件を自分で管理する人もいるが、手間の問題から私はこのやり方をあまりお勧めしない。
不動産投資の良いところは、集金管理、問い合わせ対応、清掃などの業務をアウトソースして他の人に任せられることだからである。
このメリットを享受せず、経費を安くするためという理由により手間をかけるのは本末転倒だ。
空いた時間は次の物件の購入に費やすべきだからだ。
「営業が強い管理会社」をお勧めする理由
いい管理会社を見つける方法を解説する前に、私が考えるいい管理会社とはどのようなものなのかについて説明しよう。
不動産の賃貸に関わる業務は、大きく分けて入居前の「募集業務」と入居後の「管理業務」の二つに分かれる。
「管理業務」は業務量は多いものの比較的簡単な仕事が多い業務である。
仕事自体は、入居者の振込家賃を管理したり、問い合わせを受けたり、リフォームを手配したり、賃貸会社やオーナーとやり取りをしたりと多岐に渡るものの、一つずつの仕事はそれほど難しいものではない。
しかし、たくさんの物件を管理している管理会社は社員一人当たりで1000戸以上管理することもあるので、そうなると大変である。
それでも、それぞれ一つずつの仕事はそれほど難しいわけではなく、マニュアル化された仕事を確実にこなすことができる能力があればある程度こなすことは可能だ。
管理業務が簡単な仕事だとは言わないが、ある人は1人で1000戸の管理が可能で、ある人は100戸以下しか出来ないということは起こらないので、差が付きくい性格の仕事だと言える。
募集業務に強い会社に管理を依頼する
一方、「賃貸業務」は能力により仕事の結果にかなりの差が生じる。同じ店舗でも、優秀な営業マンは繁忙期でなくても毎月20件以上入居者を決めるのに対して、ダメな営業マンは月5件も決められないということもある。
賃貸業務はいわゆる営業を行う仕事なので、素養があるかないかによって結果に大きな差が生じるのである。
優秀な営業マンがいる会社と付き合うべきなのは言うまでもない。ただし、営業成績が優秀な人ほど転職をしてしまう業界であるという事実もある。
では、どのような管理会社を選べばいいのか?について説明しよう。選ぶべき会社は以下の2つのパターンのどちらかになる。
- 賃貸営業がその地域で一番強い一社に依頼
- 賃貸付けに強い複数の賃貸会社と付き合いがある管理会社に依頼
上記の1は主に地方で管理と賃貸が分離してない地域の場合の対応になり、特定の1社に依頼する形になる。
1社しか賃貸付けを行わないので関係性は深まるが、もし想定通りに行かなかった場合はと全く埋まらないというデメリットがある。また優秀な営業マンが依頼した時にいたとしても異動や退職でいなくなることもある。
1社だけに依頼するとそのようなデメリットがあるので上記2のように物件周辺で営業が強い複数の賃貸会社と付き合いがある管理会社に依頼するのが良いだろう。
管理を委託する会社経由で複数の賃貸会社に依頼することになるので、仮に1社がダメでも代替が効くからだ。
1の場合は物件の近くの管理会社に依頼することになるが、2の場合は物件から離れていても問題ない。
極端な話ではなく、実力のある管理会社であれば東京にオフィスがあっても福岡や札幌の複数の賃貸会社と組んで満室で運営をすることも十分に可能なのだ。
どのくらいの期間で満室にできるか聞いてみることが重要
では、このような営業が強い管理会社をどのようにして見つけるかについてお伝えしよう。
一番いいのは口コミだ。経験がある大家さんから「どこの管理会社がいいですか?」と聞いて紹介してもらうのが一番確実だ。
管理会社に聞くべき内容はシンプルに一つだけだ。
「家賃〇万円で管理を任せたら、3か月以内に満室にできるか」について、まず真っ先に聞いてみよう。
ここで重要になるのは満室までの期間を明示することだが、空室が多い場合でも3か月を上限にしよう。
自信がない管理会社はこの時点で弱気な姿勢になることもある。
もし3か月以内の満室可動に自信がありそうだったら、その根拠を聞いてみよう。
似たような管理物件は満室なのかどうかや、月何件成約しているのかなどを確認して、最終的にどこに任せるか決定する。
管理費用はどのエリアでもほぼ家賃の3~5%の間で設定されている。
最終的な契約段階で管理費用の交渉はしてもいいと思うが、費用が安い管理会社に任せたところで空室を埋められなければ意味がない。
多少管理費用が割高であっても、埋まるかどうかや長い付き合いが出来るかどうかを基準にして選んだほうが良いだろう。
この記事の監修者
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