レオパレスはなぜ評判が悪いのか

悩む女性

レオパレス21のことを一度も聞いたことがない人は少ないだろう。

アパート建築と不動産賃貸を行う不動産会社で、東証一部に上場している会社だ。

CMも良く流しているので、賃貸をメインにしている不動産会社の中では、恐らく知名度が一番高いだろう。

レオパレスは何故評判が悪いのか

レオパレスは、レオパレス21が建築したアパート・マンションで使われる物件名称だ。

これらの「レオパレス」が冠に付くアパートは、レオパレス21が主導して地主がお金を出して建てているので、所有権はあくまでも土地を持っている地主が保有している。

設計・建築から完成後の物件管理まで全てをレオパレスに委託する仕組みなので、必ずレオパレス○○という物件名にすることになっている。

入居者募集をする際に、アパート名だけでレオパレス物件だとわかれば都合がいい。それがブランド戦略にもなるからだ。

レオパレスは、業界では先進的な取り組みを多数行った会社だ。

80年代に当時は取ることが当たり前だった敷金をゼロにする戦略が当たり、それ以降もブロードバンド無料・家具家電付など、様々な独自の施策を考えて行ってきた。

またデベロッパーとしての営業力が非常に強く、土地持ちの地主に何回も訪問しその場所にアパートを建てる方法で拡大して行った。

しかしながら、世間からの評判はすこぶる悪い。

  • レオパレスの木造アパートは壁がものすごく薄い
  • レオパレスは退去時に沢山お金がかかる

などのうわさは、誰でも一度は聞いたことがあるだろう。

これらのうわさは多少の誇張はあるものの、実際に多くの物件でこのような被害が発生している。

壁が薄いのは大変有名だが、これは築年が古い木造アパートの話だ。

土地持ちの地主の家に日参して直接口説くという営業戦略を取っているため、地主はレオパレスのプランに乗り気になれば、採算性を比較する対象が存在しなくなる。

そのため、言われるがままレオパレス側にかなりの利益が乗った、質の悪い安普請で物件を建ててしまうのだ。

このような背景から、設計図面を使いまわしたチープな造りのレオパレス物件が日本全国に多数建つことになった。

その上、レオパレスは物件完成後の管理まで請け負うので、いつまでも美味しい汁を吸える。

レオパレス物件を建築する際にどのくらい利益が乗っているかというと、土地持ちで建物分しか費用が掛からないにも関わらず、利回りで7%-10%程度の水準になる。

この利回り水準は、土地と建物の両方を購入した場合の利回りよりも低いこともある。

こんなレオパレス物件を建ててしまった地主が儲かるわけがない。可哀想になるぐらいだ。

土地持ちであれば、少なくとも利回り17-8%は欲しい。

恐らく普通に建てた場合の1.5倍~2倍の建築費が掛かっている計算だろう。

特に90年代のレオパレス物件は出来るだけ安く建てることを重視していたため、くだんの薄い壁の物件が大量に供給されることになった。

これでもレオパレス物件の部屋が埋まっていたのは、家電付や敷金ゼロがレオパレス以外にあまりなかったためだ。

それが次第に広まっていくとレオパレスの優位性がなくなり、悪い評判が徐々に出て来るとともに空室率が上昇していった。

なぜ地主はレオパレス物件を建ててしまうのか?

なぜこのようなチープな物件を提供するレオパレスに、地主が建設を依頼してしまうのかについて解説しよう。

レオパレス21は営業力が強いことは先述したが、彼らは土地持ちの地主に対して「家賃保証」を行うことを大きなメリットとしてうたっている。

募集と管理をレオパレスに任せれば、家賃の85-90%を空室があっても支払うことを約束するのだ。

これはアパート経営にリスクを感じる地主にとっては大きなメリットのように思える。

しかしこれにはカラクリがあり、実際に家賃がいつまでも保証されるわけではない。

契約期間は20年などの長期間だが、家賃の相場に合わせて家賃保証の額が変わる旨が契約書に記載されているのだ。

新築の時は8万円で貸せていた部屋も、築が10年過ぎると6万円台まで低下している可能性が高い。場合によってはその水準でも埋まらず空室が多く発生するかもしれない。

その時にレオパレス21は地主に家賃保証額の大幅な減額を一方的に通告するのだ。

例えば、

「3か月後から家賃保証額をこれまでの70%にする」

ということを一方的に言ってくるのだ。

こんな通告が一方的に来るような契約は保証とは言わないだろう。

建築計画から管理運用までレオパレスに全て依存し、アパート経営を自分で考えて行うことが出来ない地主は、このような通告にもおとなしく従うしかなくなってしまう。

最近はインターネットの発達によりこのような情報も容易に取得できるようになってきた。しかし地主に対する昔ながらの営業手法は今でもそれほど変わっていないようだ。

毎週地主の所に通って仲良くなり、所有している土地に高額なアパートを建てさせる営業を行うやり方だ。

レオパレス物件に引っ越してもいいのか?

ネットの普及により部屋を借りる人も色々な選択肢があることがわかり、敷金ゼロ礼金ゼロの物件もレオパレスしかなかった時代と比べて格段に増えた。

レオパレスが打ち出した施策による優位性が、段々なくなってきているのだ。

レオパレスも手をこまねているわけではなく、壁紙を選べるようにしたりといった様々な取り組みを最近は行っている。

では、レオパレスの物件をあえて借りる必要があるのかについて話そう。

ここからは私の考えだが、築10年以内の物件であれば壁が薄かったりすることも少ないので、レオパレスだからと言ってことさら避ける必要はないだろう。

家具家電付がいいという人にとっては、レオパレスはいまだ悪くない選択肢の一つだ。

レオパレスも普通の物件の一つとして検討してみて良いと思う。

ただし賃貸契約の内容はレオパレス独自の条項が加わっている場合も多いので注意が必要だ。

特に退去時の精算費用などの賃貸契約については十分注意して確認し、不明点は予め聞いておくのが良いだろう。

レオパレス物件は、全国にあるレオパレスセンターやレオパレスパートナーという店舗でしか基本的には借りられないので、その点も注意が必要だ。

他の物件でも、家具家電付や敷金礼金がゼロの物件は今や多数存在するので、引っ越しをする際にレオパレスセンターに絞る必要性は薄いだろう。

他物件としっかり比較して、レオパレスが良ければそのまま借りてしまって良いと思う。

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