不動産経営の投資戦略を立てる

2020年12月17日1,303

不動産投資では大きな金額が動くことになる。それゆえ、一度間違ったやり方で始めてしまうと方針転換は簡単には出来ない。

  • 投資額を拡張したいのに耐用年数オーバーの鉄骨物件を買ってしまった
  • キャッシュフローを得たいのに利益が出ない都内で利回り10%の区分を買ってしまった

という人の相談を良く受けるが、こればかりは本当にどうしようもない。正に為す術がないといった感じだ。

自分の本来の成しえたい目標と購入した物件が合致しないのは、多くの場合知識が足りないからではなく目標を立てていないからだ。

自分が不動産投資で何を目指すかの目標設定を作り、それを現実的に実現するための投資戦略を事前にしっかり立てる必要があるのだ。

目的に合った投資戦略を立てる

自分が投資規模を拡大したいという戦略を持っていたのに、耐用年数越えの木造物件で融資を引いてしまったとする。こうなるとその木造物件を売却するしかないが、数か月~半年程度のロスが発生してしまう。

場合によっては自己資金の目減りも避けられないかもしれない。非常に高い勉強代を払うことになるだろう。買うべきでない物件をどう排除するかが、投資戦略に忠実に沿って物件を探す上で非常に重要になる。

あまり脅すつもりはないが、不動産投資を安易に始めてしまい間違った基準で物件を購入してしまうと本当に取り返しがつかなくなる。

どんな戦略であろうとも市価よりも安い値段で物件を購入することが肝要だが、どのようなエリアのどのような構造・築年の物件をどのように融資を引いて購入するかも重要だ。

会社員や事業経営の傍ら不動産投資で収益をあげたいのであれば、その目的に沿った戦略を立てることが必要になる。その戦略にひたすら従い行動するのだ。

物件をまだ持っていないのであれば、物件の資産性やステータスは重要ではない。○○荘や××ハイツのようなカッコ悪い名前のボロ物件でもいい。

どんなに不恰好な物件でもいいので、毎月の家賃収入よりも支出が少なく収益性の高いものを購入するという目標を立てるべきだ。

不動産は多種多様なものがあり、それを提案する不動産会社の人達はあなたの戦略を理解しないまま色々な物件を勧めて来る。

あなたの投資戦略を本気で聞いてくる不動産会社などは実際は皆無であるが、我々投資家自身が自分の戦略を明確に語れないことが多いのも悪い。

自分が何を目指して投資をしているのかを忘れてしまうと、自分が本来買うべきでない物件に魅力を感じ、結果として購入してはいけない物件を買ってしまう。

こういう人は実際に本当に多いし、私自身も何度も心を揺れ動かされたことがあった。

契約条件がまとまらなかったり、融資が降りなかったりしたので結果的には良かったが、後から思うと本当に冷や汗ものだ。

実際に戦略に沿っていないイマイチな物件を購入してしまったこともある。その物件は売却した。

こういう風にならないように気を付けて下さいと言うのは簡単だが、そのことを理解することも普通の思考が出来れば容易だ。

明確な投資戦略がないとダメな物件を買ってしまう

しかし現実問題としてかなり強固な意志を持っていないと、当初設定した目的を貫けない場面に多く出くわせる。

そもそも会社員であれば、人生において大きな決断に迫られる経験をしたことがない人も多い。

実際に自分が貯めた資金を投資する場に身を置いて、それを自分のこととして判断する状況にならないと、投資戦略に一本の軸を据えることの重要性を理解することはできない。

人間は意外と簡単にブレてしまうのだ。

例えば自分は利回り10%以上のものしか買わないと決めているのに、東京都目黒区の高級住宅地で利回り8%という割安な物件が出たら、心が動かないだろうか?

  • 転売すれば儲かる
  • 目黒区に物件を持っているというステータスを持てる

など、様々な誘惑の言葉を不動産会社の営業マンは発するだろう。

数億円以上の投資規模になっているのであれば、多少は柔軟に考えて検討するのも手だ。そうでないのであれば決めた方針に愚直に従って行動するべきだ。

そういう思考を常に持っていないと行動レベルでの判断がブレてしまう。

自分が目指しているのは何なのか、それに向けてやるべきことは何なのかを見失った行動をしてしまうのだ。

例えばキャッシュフロー1,000万円を不動産から毎年得ることを目標にしているのに、上記の目黒区の物件を購入したとしよう。

確かに「目黒区に物件を持っている」というステータスは得られるかもしれない。時期を見て転売すれば多額の転売益を得られる可能性も高い。

しかし、すぐに売り手が見つかるとは限らない。売却完了まで購入から少なくとも数か月はかかるだろう。

その間の収益物件の購入活動をストップするのが本当に得策なのだろうか?良く考えてほしい。

ステータスを得ることが不動産投資の目的ではなく、キャッシュフロー1,000万円を得ることが目的だったはずだ。

良く考えてみてステータスを得ることが重要だと思うのであれば、最初からそのような目標設定にするべきだ。そうでないのであれば、熟慮して決めた目標設定には必ず従うべきである

積算が出ない都内のこのような物件は、割安だろうが満室だろうが、地方のRC物件より収益性は劣る場合がほとんどだ。

自分の目的とブレた物件を購入してしまっては当初の目標だったキャッシュフロー1,000万円を得るのは難しくなる。

この例はまだ割安な物件を購入しているという話だからましだ。割高な物件や売却が非常に困難な物件を購入してしまうと目も当てられない事態になる。

一度の失敗で変な物件を購入してしまうと、購入価格の高さや流動性のなさからリカバリーが難しい場合も多くあるのだ。

投資戦略を立てる際の3つのポイント

このような事態に陥らないよう、当初の戦略立案にしっかり時間を使うことが重要だ。

どのようなエリアでどんな物件を購入するのか、融資はどこを使うのか、何が妥協出来て何が絶対に譲れない条件なのか、などを脳しょうを振り絞ってよく考えてほしい。

投資戦略を立てる上で考えるべきポイントは以下の3点だ。

  • 近い将来いくらまで投資額を拡張したいか
  • いま自分が使える銀行はどこか
  • 上記を踏まえて、探すべき物件のエリア、構造、収益性はどのようなものか

設定した条件に基づいて物件を探すことになるが、実際はいくら探してもその条件で物件が見つからないことが多くある。

その原因は行動量が足りないか、目標設定が間違っているかのどちらかだ。

戦略に沿った行動になっているのかを随時自分でチェックし、必要に応じて戦略そのものを修正しながら自分の勝ちパターンを見つけよう。

この記事の監修者

不動産投資ユニバーシティ代表 志村義明
大学を卒業後、大手シンクタンクに入社。リテール金融ビジネス向けの業務に従事。愛知、埼玉、山梨等で不動産賃貸業を展開し、会社員時代に合計100室超を購入。高利回り物件の投資を得意とし、保有物件の平均利回りは16%超にのぼる。現在は不動産会社(宅地建物取引業者 東京都知事(2)第98838号)を経営。
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