「メガ大家」は不動産投資の達人!どんな人たちなのか?

2020年12月16日9,122

昨今の不動産投資の盛況で、多くのサラリーマン大家、主婦大家が誕生している。そのなかで、物件を何棟も買い進め、10億円を超える収入を得ている不動産投資家が「メガ大家」とよばれる人たちだ。

メガ大家になるのはどんな人で、どういった戦略で不動産投資を進めているのか。今回はメガ大家の特徴や有名メガ大家のブログ、学ぶべきマインドなどを紹介していく。

メガ大家とはどんな人なのか

そもそも「メガ大家」とはどんな人をさすのだろうか。ここでは、メガ大家の特徴と実際のメガ大家2人を紹介する。

メガ大家とは?

メガ大家とは一般的に「保有する物件の総額が10億円を超える不動産投資家」のことをさす。ただし、一口にメガ大家といっても、持っている物件の時価総額や金融機関からの借入状況によって財務内容はそれぞれ異なる。ポイントは、だしている利益の額ではなく、保有している不動産の規模が基準になることが多いということだ。

不動産の保有規模はさることながら、メガ大家とよばれる人たちに共通しているのは一般的な大家さんの数倍の知識と実行力で不動産投資を行い、経験値を積み上げていったということだ。

会社員からメガ大家に!「メガ大家さん」はこんな人!

圧倒的な不動産規模を保有するメガ大家だが、もとから資産家のお金持ちだけがなれるわけではない。会社員からメガ大家に到達した人も存在する。ここでは、会社員からメガ大家になった2人を紹介しよう。

メガ大家Aさん

メガ大家のAさんは、31歳の会社員で年収は1,000万円である。

Aさんは生活の安定を考えて不動産投資を始めた。Aさんは、まず不動産投資の知識を身につけ、その後新築アパートを3棟購入し、売却・購入を進めていった。現在は関東を中心に物件を8棟所有し、年収1億円を達成している。

メガ大家Bさん

メガ大家のBさんは、35歳の会社員で年収は700万円である。

将来、豊かな時間を過ごすために不動産投資を始めた。現在は投資規模20億円で毎月280万円のキャッシュフローを得ている。もうすぐ会社をリタイアする予定だ。

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メガ大家の投資戦略とは

10億円を超える不動産を保有するメガ大家だが、具体的にどんな投資戦略で不動産投資を進めているのだろうか。ここではメガ大家の投資戦略について紹介していく。

10億円の投資規模!?メガ大家はどんな物件を購入しているのか

メガ大家の投資戦略で特徴的なのはRCの購入を中心に投資を行っている点だ。1億円以上のRCを複数棟所有し、10億円以上の投資規模にしているのだ。

投資対象が安価な木造物件だけだと10億円以上の規模にはならない。メガ大家のなかにも木造や鉄骨を投資物件に組み込んでいる人は存在するが、RCをまったく購入しないで大きな資産規模を構築しているのはかなり稀である。

もう1つの特徴は法人を活用して物件を購入している点だ。

特段大きな資産を持たない個人が金融機関から融資を受けて不動産物件を購入できるのは通常であれば2~3億円程度が限界である。

個人で5億円以上の不動産を所有している人もいるが、年収がずば抜けて高いなどかなり属性が良いケースだろう。

メガ大家は、これまでの実績をもとに法人を活用しながら不動産投資を「不動産賃貸業」として金融機関にアピールし融資を引き出しているのだ。

また、金融機関ごとに融資法人を分けているメガ大家も多く存在する。法人をもつには設立費用や決算のための税理士費用などがかかるためコスト的には割高になるが、投資規模を拡大するメリットのほうが大きいと考えているのだ。

メガ大家は投資エリアの選定をどう考えるのか

次に、メガ大家がどのように投資エリアの選定を行なっているかだ。一定の地域でドミナント戦略を採用しているのか、広いエリアで投資をしているのかについて説明しよう。

ドミナント戦略とは地域を絞って集中的にそのエリアで投資をする方法である。この戦略を採用する多くの人は、自分が住んでいる地元の県内とその周辺の県のみで投資を行っている。たとえば名古屋が地元であれば、愛知県内で名古屋市に隣接している市部くらいまでを対象として投資を行うのだ。

一方、広いエリアで投資を行っている人は、日本全国どのエリアも投資対象だ。距離の制約は意識しない人が多く、「福岡は遠すぎる」、「青森は田舎過ぎる」などの先入観がない。広い範囲で投資を行う人は数字さえ合えばどこでも買付を入れるというスタンスでいる。

では、メガ大家になっている人がどうかというと、その中間のエリアで投資をしている人が多い。ドミナントほど狭い地域に絞るわけではないが、首都圏、東北、九州などある程度同一の地域にて物件を購入している。

首都圏や近畿圏はともかく、ほかの地域はそもそも売り物件の数が少ない。物件1つずつの規模も小さいため、地方都市ではなかなかたくさんの物件を購入できないという事情がある。反対に、日本全国を対象にすれば物件の候補は多数でてくる。しかしその場合、管理面で困難が伴うというデメリットがあるのだ。

また、金融機関で融資対象が全国なのはメガバンク、信託銀行とスルガ銀行くらいである。ノンバンクや国民生活金融公庫、商工中金も融資対象エリアは全国だが、何億円もは貸してくれないだろう。投資規模を拡大しようと思ったら、必然的に地方銀行や信用金庫を利用する必要があるのだ。

投資規模が10億円くらいまでは日本全国を対象にしていても問題ない。しかし、それ以上の投資規模を作ってメガ大家になりたいのであれば、エリアをある程度限定して地銀や信金とのコネクションを作っていったほうがいいだろう。

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メガ大家と一般的な大家の違いは投資マインドにあり!

メガ大家の購入対象物件とエリア選定について紹介したが、そのような枝葉の方法論は、じつは本質的な話ではない。メガ大家になる人と1室・1棟で終わる人の最大の違いは投資に対するマインドセットにあるのだ。

10億円以上規模の不動産を購入するためにはそれなりに困難が伴う。生半可な心構えではメガ大家になるのは難しい。目の前の物件を手当たり次第に購入していき、気が付けば10億円を超えていたということはあり得ないのだ。

不動産投資を始める人の多くは「不動産投資で副収入が少し増えればいい」くらいにしか考えていない。ひとそれぞれ自分のペースというものがあるので、本人が満足なのであればその考えは否定しない。

しかし、大きな規模の資産を構築している人は違う。メガ大家など大きな資産を保有する人は、後ろを振り返って満足するような考え方はしないのだ。つねに「なぜ自分はもっと買えないのだろうか」と考えている。

高い目標を設定し、目標の達成を確信できるまで自分自身の目線を上げる努力を惜しまない人が多く、目標の実現にむけて人知れず試行錯誤を繰り返しているのだ。

メガ大家とよばれる人たちは、こうしたストイックな面もあるが、実際は楽しみながら投資に取り組んでいる人のほうが多い。努力や苦労の前にわくわくした楽しむ気持ちがあるからこそ走り続けられるのだ。

「まだまだ改善できるし、規模も大きくできる」という考えをもっていれば、投資家として成長できる可能性は十分にある。持て得る情熱をすべて不動産投資に注ぎ込むぐらいの決意があれば、メガ大家クラスの投資規模にすることは実現可能なのだ。

不動産投資の達人!有名「メガ大家さん」のブログ4選

 

メガ大家など成功者の考え方を吸収するのは不動産投資の知識を勉強するのと同じくらい大切なことだ。ここでは、メガ大家のなかでも質の高い情報を発信している4人のブログを紹介していく。

メガ大家のブログを習慣的に読むことで、成功へ至った行動力や思考ロジックが自分の中で血肉化されてくるだろう。

メガ大家さん①:寺尾恵介氏 『投資家けーちゃん ハッピー&リッチBLOG』

http://toushika-keichan.com/ 寺尾恵介氏

最初に紹介するのはメガ大家の名付け親である寺尾恵介氏のブログ『投資家けーちゃん ハッピー&リッチBLOG』だ。

「メガ大家」というワードは2012年のセミナー時に寺尾氏がネーミングしたとされていて、不動産投資を勉強している人なら一度は名前を聞いたことがある有名大家さんの一人である。

2006年から現在まで熱心にブログを更新し続けており、どういう流れで不動産投資の規模を拡大してきたかが具体的に記録されている貴重なブログだ。

メガ大家さん②:岡本公男氏 『二代目元銀行員 岡本公男の東京大家スタイル』

http://okamotomikio.blog63.fc2.com/ 岡本公男氏

つぎに紹介するのは、岡本公男氏のブログ『二代目元銀行員 岡本公男の東京大家スタイル』だ。元・三井住友銀行員の融資担当という抜群の経験値で、不動産投資の基礎をきちんとおさえた最新情報が発信されている。

中〜上級者向けの内容も多いが、丁寧でわかりやすい文章で書かれており、不動産投資を始めたばかりの初心者が読んでも勉強になるだろう。

公式サイト以外では、健美家でも2012年から現在まで月1〜2回の更新頻度でブログが継続されている。

メガ大家さん③:内本智子氏 『アラフォーママ、資産16億円女流メガ大家さんへの道!』

https://ameblo.jp/uchimoto1/ 内本智子氏

3つめは内本智子氏のブログ『アラフォーママ、資産16億円女流メガ大家さんへの道!』だ。最初に紹介した寺尾氏のブログを読んで不動産投資の勉強を始めた女流メガ大家さんのブログである。

投資を始めた2年後の2009年に1棟目を購入し、現在10棟150室を運営している。

著書は4冊目が出版され、雑誌やテレビでの活躍も目立つ。夫が不動産投資反対という難しい状況下にありながら、メガ大家になるまでの知識や経験がブログに具体的につづられている。

メガ大家さん④:桜木大洋氏 『桜木不動産投資アカデミー』

http://sakuragitaiyo.com/73171/ 桜木大洋氏

4つめは桜木大洋氏のブログ『桜木不動産投資アカデミー』だ。桜木大洋氏は2012年にマンション1棟を購入してから、わずか4年で総資産が12億円、家賃収入は1億1,500万円、年間キャッシュフロー2,800万円を築いた人物だ。

ブログのプロフィールには、資産を築くきっかけとなったサラリーマン時代のエピソードから、最初に勢いで購入した新築アパートの失敗談、資産を築いてからの日々の生活スタイルが記載されている。不動産投資を始めたばかりの初心者にとってはモチベーションがあがる内容だろう。

現在は主に不動産投資のコンサルティングを行っているが、ホームページ内のブログには有益な情報が多く、不動産投資で行きづまった際に士気を高められるような記事が高頻度でアップされている。

番外編⑤:なっちー氏 『パート主婦、”戸建て大家さん”はじめました!』

https://ameblo.jp/naaachin0225/ なっちー氏

最後に紹介するのは、メガ大家ではなくパート主婦大家なっちー氏のブログだ。紹介した4人のメガ大家とは投資規模が異なるが、自分の貯金とパート収入だけで月額40万円超の収入を得たなっちー氏の戦略は一読の価値ありだ。

ボロ戸建ての購入からスタートしてセルフリフォーム、自主管理などできることはすべて自分でやるスタイルを貫いており、収入が少なくても不動産投資で規模の拡大は可能だという一つの夢を体現している。属性の問題で金融機関から借入が難しい人は、ぜひ参考にしてもらいたい。

メガ大家でも破産・破綻することはある?意外な弱点とは

ブログだけではなく、メガ大家の資産拡大法に関する書籍は書店にも並べられている。

大きな資産を保有するメガ大家は不動産投資をはじめたばかりの人からすると憧れの存在だろう。しかし、大きな資産を得たメガ大家が破産・破綻することがあるのも知っておいてほしい。10億円超の資産を保有するメガ大家が必ずしも儲かるわけではないのである。

投資である以上、メガ大家にもリスクは付きまとうのだ。ここではメガ大家の意外な弱点を説明していく。

メガ大家が破産・破綻することはある?

メガ大家は資産規模が大きい代わりに金融機関への借入金(負債)も大きい。メガ大家であっても保有不動産が必ずしもすべて自分の資産ということではないのだ。

投資規模が大きいということは、その分修繕費や維持管理費、固定資産税など経費の支出も大きい。どんな不動産投資でも保証された家賃収入というものはないため、メガ大家でも一度歯車が狂うと破産・破綻してしまうリスクは持ち合わせているのだ。

メガ大家ならではの意外な弱点

メガ大家の意外な弱点として、金利上昇に弱いという点があげられる。

メガ大家のように大きな資産を得るためには金融機関から借入をして物件を次々に買い進めていく必要がある。その際、自己資金をできるだけ使わずにフルローンやオーバーローンで融資を組むメガ大家がほとんどだ。

フルローンやオーバーローンは物件価格に対して金利が高い。そのため、想定以上の振り幅で金利が上昇した場合、金融機関へのローン返済が増えてキャッシュフローが手元に残らない状態に陥るのだ。

しかし、メガ大家クラスになるとそういった金利上昇も含め返済計画をシュミレーションし、しっかりリスクヘッジをしている投資家がほとんどだろう。

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メガ大家から不動産投資家が学ぶべきこと

メガ大家には弱点もあるものの、学ぶことのほうが多い。

成功したメガ大家全員に共通するのは「買うべき物件の指標を明確にし、物件購入に向かって脇目も振らずに取り組んでいる」という点だ。

たとえば、寺尾恵介氏の『投資家けーちゃん ハッピー&リッチBLOG』には次のような記載がある。

一概には言えませんが、これから購入していく物件の条件は以下のようなものを考えています。

① 表面利回りで首都圏なら10%以上。地方なら14%以上。

② 家賃収入に占める借入金返済比率が50%以下になる。

③ 物件価格の100%を融資でまかなえる。

④ 自己資金を2年以内に回収できる。(CCR50%以上)

⑤ ローン残債以上の金額でいつでも売却できる。

⑥ 築20年以内。配管の寿命が来ていない建物。

「なんて贅沢な条件言ってるんだ!」って怒られてしまいそうですが、そうは言っても投資指標は妥協できません。(^^;)

その代わり、立地や資産価値、現在の空室率にはこだわりません。

引用元:投資家けーちゃん ハッピー&リッチBLOG「投資家けーちゃんの軌跡」 http://toushika-keichan.com/150/

もちろん初心者の段階ではこのような好条件の物件や融資付けはできない。時期によってはメガ大家でも難しいこともあるだろう。

不動産投資は軌道にのるまでは物件を購入するために10件の買い付け申込書を入れて、ようやく1件買えるかどうかというくらい大変なものだ。心が折れそうになることが何度もあるだろう。

そういった時にメガ大家のブログを読んで成功した人の行動パターンを見直し、モチベーションをあげるために大いに役立ててほしい。

メガ大家を目指すなら、まずはマインドチェンジから!

メガ大家は、ごく一部の強運の持ち主だけがなれるわけではない。どんなメガ大家も初めは一室・一棟買うことから初めている。

メガ大家を目指すのであれば、まずはマインドチェンジから行おう。

不動産投資で大切なのは、自分の購入できる範囲で目標を定めることと、そこに向かって突き進む姿勢である。成功者のマインドや投資戦略は今回紹介したブログや信頼できるメンターから得るといいだろう。

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この記事の監修者

不動産投資ユニバーシティ代表 志村義明
大学を卒業後、大手シンクタンクに入社。リテール金融ビジネス向けの業務に従事。愛知、埼玉、山梨等で不動産賃貸業を展開し、会社員時代に合計100室超を購入。高利回り物件の投資を得意とし、保有物件の平均利回りは16%超にのぼる。現在は不動産会社(宅地建物取引業者 東京都知事(2)第98838号)を経営。
詳細プロフィール

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