投資用マンションに生活保護者や外国人を入居させるべきか

2020年12月18日1,914

自分が保有する投資用マンションに、生活保護者や外国人を入居させるべきかどうかについて解説しようと思う。

結論から言うと、生活保護受給者や外国籍の人でもこだわりなく入居させるべきだ。

昨今の賃貸需要はどこも厳しさを増しており、よほどの人気エリアでない限り、入居付けには一定の苦労が伴う。

逆に言うと、苦労しない物件は家賃が安すぎるのだ。

適切な家賃設定で、ちゃんとした収入減や連帯保証人が居るのであれば、生活保護や外国人の入居自体が大きな問題を招くことは少ない。

なぜ生活保護者や外国人を入居させるべきなのか

地主大家などの中には、自分の物件に生活保護者や外国人を住ませたくないという人も一定数存在する。

自分の物件に、良くわからない人が住んでいるというのが嫌なのだ。

私は家賃を払ってくれて、しっかりとした収入と保証の後ろ盾があるのであれば、生活保護者や外国人はむしろ積極的に狙って良いと思っている。

我々投資家は、見栄と実利のどちらかを選ぶのであれば、迷わず実利を取るべきだ。このように、判断基準をしっかり持っていれば迷うことはない。

現在は、マンション間のコミュニケーションは薄れており、いわゆる「お隣さん」の感覚は希薄だ。

しかしながら、外国人・生活保護者を入れる際には、通常の入居者とは違った配慮が必要なケースがあることも事実だ。

生活保護者とはどのような人達なのか

まず、生活保護者の例から考えてみよう。昨今、生活保護者の数は増え続けており、それが社会的に是か非かは別として、賃貸募集の観点からは無視できない存在だ。

生活保護を受ける際には、さまざまな受給条件があるのは知っているだろうか。

・生活に必要な場合を除き、車を所有または借用出来ない

・ローンを組んではいけない

などだ。

生活保護認定を受けると、以下の扶助を国から受領できるようになる。

・生活扶助
生活費の支給。(市町村単位で6段階に分かれており、世帯人数などにより変動する。)

・住宅扶助
賃貸アパートなどの家賃や、引越しにかかる敷金礼金、更新費用、家屋の修繕費などの支給。
火災保険、共益費、管理費などは該当しない。

・教育扶助
義務教育中の子女に支給。

・その他
医療補助、介護補助、出産補助、生業補助、葬祭補助

この他に、税金の支払い免除、NHKの料金免除、水道の基本使用料無料などの特権がある。正に至れり尽くせりだ。

補助額は、「級地制度」という居住地域の物価水準を勘案したランクに基づき増減される。

生活保護制度の概要は理解できたと思うが、不動産投資で必要なのは上記の「住宅扶助」の部分の知識だ。

生活保護者が住む部屋の家賃の上限は、単身者3.7万万円、2名-6名4.81万円など、家族の人数と前述した市町村ごとの級地制度のランクにより決まる。

生活保護者を入居の対象として明確に狙うのであれば、家賃を住宅扶助の上限ぎりぎりに設定して、礼金を多く取るのだ。

それに加えて、火災保険料や引っ越し費用など、支給対象外の内容をサービスとして無償提供すると効果的だ。

外国人を入居させるべき理由とは?

次に、外国人を入居させるかどうかについて述べよう。

基本的な考え方として、通常の入居審査が通れば入居させて大丈夫だ。ただしちゃんと日本語を理解できるかなどは、事前に確認をしよう。

沢山の同郷者を家に招いて騒音のクレームが入ったり、洗濯物を廊下に出すなどの迷惑行為を悪気なくされることは確かにある。

ここら辺は考え方のバックボーンの違いに由来するので、仕方がない部分はある。やっていいこととやってはいけないことを、その都度伝えるしかないだろう。

ここら辺を管理会社がしっかり対応出来ることを確認したうえで、入居させるのが良いと思う。

意外に思うかもしれないが、外国籍の入居者は滞納などはあまりしない。

また、マナー違反なども注意をすれば、すぐ直してくれる場合も多い。

外国では、大家の権利を入居者の居住権よりも優先する場合が多く、ヨーロッパなどでは、家賃を滞納した場合はすぐにカギを取り換えられる文化を持つ国が多いからだ。

残置物は大家が勝手に処分するようなことは外国では普通なのだ。

消費者保護が異常に強い日本では、カギの交換はおろか、残置物の撤去なども大家は行うことが出来ない。それゆえ甘い考えを持っている人が多く、滞納などの問題が多く発生するのだ。

消費者保護とうたいつつ、結局は保証会社費用という形で滞納していない入居者全員に薄く負担が行くことになっている構図だ。このことを正確に理解している人は少ない。

外人が入居する部屋は、派遣会社経由で依頼が来る場合が多い。

日本人の感覚だと多少の補修が必要な部屋でも、問題なくそのまま貸せる場合もある。外国人が多い工業地帯などに物件がある場合は、派遣会社へも積極的に募集した方が良いだろう。

また外国人が1人入居すると、横のつながりによって多数の入居希望が来ることもある。

今の時代、入居希望者の母数を最大化させることが何よりも重要だ。

生活保護者も外国人も分け隔てなく入居させた方が、賃貸経営を安定させることに繋がるだろう。

この記事の監修者

不動産投資ユニバーシティ代表 志村義明
大学を卒業後、大手シンクタンクに入社。リテール金融ビジネス向けの業務に従事。愛知、埼玉、山梨等で不動産賃貸業を展開し、会社員時代に合計100室超を購入。高利回り物件の投資を得意とし、保有物件の平均利回りは16%超にのぼる。現在は不動産会社(宅地建物取引業者 東京都知事(2)第98838号)を経営。
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