「サラリーマン大家」は厳しい!失敗例から学ぶアパート経営

2020年12月16日9,348

不動産投資の業界には、「サラリーマン大家」とよばれる人たちが数多く存在している。彼らは、日中はサラリーマンとして働き、会社からの給与収入を得ながら、並行して保有物件からの家賃収入も得ている「超安定収入」の人たちだ。

一見すると成功者に見えるサラリーマン大家だが、そこにたどり着くまでには、それなりの努力とリスクがついてくる。リスクをとってまでサラリーマン大家になる価値はあるのかを考えていこう。

サラリーマン大家さんってどんな人?ブログ3選

サラリーマン大家とは、平日は会社員として働き、平日の夜や休日は大家さんとしてアパートやマンションの経営を行っている人のことだ。サラリーマン大家を知るには、実際に見てもらうのが早い。サラリーマン大家さん3人が運営するブログを紹介しよう。

3棟39部屋を運営している現役サラリーマン大家さん

『サラリーマン大家 ま~さのブログ』

まずは、現役サラリーマン大家のま~ささんのブログだ。ま~ささんは、ロバート・キヨサキ氏の「金持ち父さん 貧乏父さん」を読んでサラリーマン大家をスタートさせた。

ブログでは、「サラリーマンで評価されることが唯一の収入アップとか割があわなさすぎる」と、サラリーマンならではの本音がつづられている。

「サラリーマン×大家×不動産屋」3本柱の大家さん

『サラリーマン大家さん記録』

つぎに、サラリーマンと大家をしながら不動産業を立ち上げた「サラリーマン不動産大家」おずもーるさんのブログだ。

ブログでは、「信用信頼出来る不動産屋にお願いするのが一番だと思うのですが、それを見つけるのが難しいため、私は自分で不動産屋を始めました(笑)」と語り、保有物件で日々起こるトラブルを赤裸々につづっている。

10棟67室を自主管理している32歳サラリーマン大家さん

『ボロ物件大好き!高利回り主義!現在32歳。不動産スタートし4年でサラリーマン卒業した自主管理大家の生活

最後は、築古のボロ物件を次々とリフォームしていたサラリーマン大家、自由人まーくんさんのブログだ。

現在はサラリーマンを卒業し、専業大家さんをしている。「利回り20%以下はやらない」というポリシーをもっていて、所有物件はすべて利回り20%以上と超高利回りである。

[関連記事]「メガ大家」は不動産投資の達人!どんな人たちなのか?

サラリーマン大家の成功率は10%以下?知識がなければ失敗する!

給与収入と不動産収入の2つの収入軸をもつサラリーマン大家に憧れを抱く人も多い。しかし、サラリーマン大家の成功率は10%以下だといわれている。100人の不動産投資家がいても成功するのはわずか数名ということだ。

ただし、成功率10%以下という数値は何らかのデータにもとづいた結論ではなく、「少子高齢化によって賃貸需要が減少すれば、不動産投資の成功率も下がる」と各評論家が推測している数字にすぎない。

不動産投資の勉強をせず人任せにしていれば必ず失敗するが、正しい知識と優良物件を見極める力があれば成功率は飛躍的にあげられるということも知っておいてほしい。

[関連記事] 不動産投資の成功率は10%以下!?成功する確率を高める5つの方法

なぜ多くの会社員がリスクをとって「サラリーマン大家」になるのか

普通のサラリーマンが不動産投資物件を購入する際、銀行から融資を受け、そのお金でマンションやアパートを購入することが多い。物件の規模にもよるが、数千万円から数億円のローンを組んで投資をすることになる。普通の会社員は、このような大金を借りるだけでリスクと考えるだろう。

では、なぜ多くの会社員が「サラリーマン大家」になるのだろうか?

先に紹介した3人のサラリーマン大家さんたちもそうだが、投資に踏み込む理由として「会社員として現在の収入は安定していても将来が不安」「会社で昇給したとしても収入アップには限界がある」などがあげられる。

また、会社員は基本的に時間と場所に縛られて仕事をしなければならないため、本当にやりたいことができるのは60歳を過ぎた定年後だ。日本の男性の平均寿命は81歳で、20歳から40年働いたにも関わらず自由な時間は21年しか残されていない。当然、肉体は若いころより老いているため、元気に動き回れるのは10年程の可能性もある。

サラリーマン大家は、そのことに気がつき、早いうちにお金と時間的余裕を生みだすため行動した人たちだと言える。

サラリーマン大家のメリット

サラリーマン大家には、会社員ならではのメリットが存在する。

まずは、会社員には毎月安定的な収入があるため銀行から融資を受けやすいという点だ。たとえ、中小企業の社長や自営業の人に年収額で及ばないとしても、融資の際には会社員という安定性がかなりのアドバンテージになるのだ。

また、忙しいサラリーマンでも、あいている時間で投資を行えるのが不動産投資のいいところだ。物件購入はそれなりに時間と労力を割く必要はあるが、いったん購入してしまえばある程度管理会社に任せることができるため、運営にはさほど手がかからない。

株やFXなどのように相場の値動きに心を乱されることもないため、本業に支障をきたさず投資を行えるだろう。

 [関連記事] 不動産投資の7つのメリットと必ず知っておきたいデメリット・リスク

サラリーマン大家のデメリット

一方、サラリーマン大家のデメリットは、なんといっても時間だろう。専業大家に比べると、平日に仕事をしているサラリーマンには時間的余裕がない。物件の購入前は知識も行動も必要なため、Wワーク状態となり大変だ。

また、失敗物件を購入してしまった場合、アパートやマンションの経営で赤字になり、給与所得を食いつぶしてしまう可能性がある。そうすると、会社員一本の時よりも、収入が減ってしまうことになる。

これは他のどの投資でもいえることだが、収入を増やすために始めた不動産投資に、収入を減らしてしまうリスクがあるということをしっかり認識しておこう。

[関連記事] 不動産投資のデメリットを検証しメリットを探る

サラリーマン大家が最低限やるべき6つの空室対策

サラリーマン大家が不動産投資で成功したいと思ったら、もっとも重要視すべきことは、「満室で運営できるかどうか」である。その方法はさまざまあり、独自の手法を編み出して成功しているサラリーマン大家も存在する。

中古物件の賃貸需要は年々厳しくなってきていて、国交省によると、2000年代に入って持ち家は年間平均60万戸以上、借家は40万戸以上が毎年供給されている。

このような状況下では、必要な対策を講じなければどんどんと空室が増えていく可能性が高い。

満室運営を徹底するために、サラリーマン大家が最低限行うべき空室対策をまとめたのでぜひ参考にしてほしい。

レベル別!費用をかけずにできる空室対策

サラリーマン大家のなかには、空室対策のためにかなり力を注いでいる人がいる。

たとえば、凝ったデザインのリフォームを自分で行ったり、収益物件をペット可にして、インターネットで犬猫好きのコミュニティへ直接集客をしたり。

ただ、このような特別な対策を行わないと空室がうまらないかというとそうでもない。費用をかけずに行える空室対策も数多く存在する。

サラリーマン大家でもできる空室対策をレベル別に表にまとめた。レベル1は「物件購入後に必ずやるべき」、レベル2は「満室経営のためにやるべき」、レベル3は「空室率の高い地域でやるべき」だ。

レベル 内容

レベル1

(物件購入後に必ずやるべき項目)

賃貸に強い会社に管理を依頼

家賃・敷金礼金を周辺相場以下に調整

室内の原状回復とクリーニング

共用部分の清掃

独自マイソクの作成

問い合わせ件数と内見数の定期確認

レベル2

(満室運営のためにやるべき項目)

周辺不動産会社への募集依頼

ライバル物件の詳細な調査

検索サイトの掲載数確認

キックバックの設定

照明など必須設備の設置

レベル3

(空室率の高い地域でやるべき項目)

室内のカラーコーディネート

家電家具設備の追加

キッチン・バス・トイレのリフォーム

ホームページの設置

当たり前のことばかりだと思うかもしれないが、サラリーマン大家さんにはレベル1の項目すら徹底できていないケースが数多く見受けられる。需要が安定している地域やもともとの家賃設定が低い物件であれば、レベル1を実践するだけで満室にすることが可能な場合が多い。

レベル2は、レベル1をやっても空室がうまらなかった場合に行う項目だ。ライバル物件の詳細な調査や不動産会社に入居者の募集を依頼してまわるなどの地道な活動が必要になる。

物件の供給が多すぎてかなり頑張って差別化をしないと入居が決まらないエリアなどの場合は、レベル3の対応を行う。レベル3になると多少の費用はかかってくるが、ここでは費用のわりには効果が大きい項目を選定している。

「外壁塗装」や「キッチン・浴室の全交換」は効果が大きく空室をうめるのが簡単にはなるのだが多額の出費も伴うためレベル3の項目からは省いている。

サラリーマン大家が必ずやるべき6つの空室対策

空室が多い売り物件を見ていると、表のレベル1が対応できていないことがほとんどだ。レベル1の6項目は、本業のサラリーマンの仕事が忙しくても、大家として必ずおさえておくべき空室対策である。それぞれくわしく説明していこう。

1.賃貸に強い会社に管理を依頼

マンションやアパートの運営でもっとも重要なのは、いかに入居者を入れるかという賃貸付けだ。それにあたり、賃貸に強い不動産会社に管理を依頼できるかがポイントになる。とくに地方で物件を買うなら、その地域でもっとも営業力の強い管理会社を選び、タッグを組むことは必須だ。

営業が5〜6人いる中規模以上の不動産会社に電話をして、具体的な物件名を出し「3ヶ月以内に満室にできるか?」「現状の家賃で無理ならどれくらいの家賃設定で満室にできるのか?」など直接ヒアリングするとスムーズだ。

2.家賃・敷金礼金を周辺相場以下に調整

物件周辺の家賃相場を調べ、それを基準に保有物件の家賃を設定する。物件の供給量が多い地域は空室率も高くなるので、家賃水準は相場よりも下げたほうがよいだろう。

ただし、やみくもに下げればいいわけではない。物件を購入する前の段階で、空室部分の家賃水準を下げる想定で再度利回りなどを計算しておく必要がある。敷金・礼金も家賃と同じく、相場と同等もしくはそれ以下にしよう。

3.室内の原状回復とクリーニング

室内の原状回復リフォームとクリーニングは必ず対応する必要がある。

入居が決まってからリフォームや清掃を行えばいいと考える人もたまにいるが、汚いままの部屋を内見して住みたいと思う人は少ない。入居者の退去が決まったら早急に原状回復リフォームとクリーニングの手配を行い、内見時には部屋を整えておきたい。

また、クリーニング済みの部屋でも、空室期間が数ヶ月あると、ほこりが目立ち室内に下水の匂いがする場合も多い。こまめにチェックして綺麗な状態で内見の案内ができるようにしよう。

4.共用部分の清掃

部屋は綺麗に保っていても、見落としがちなのが共用部分だ。廊下や敷地内にチラシが散乱していたり、粗大ゴミが放置されていたりすると、物件が荒れた雰囲気になる。

ゴミが散乱している物件では、住人のモラルが下がり他の入居者も同じことをやり始めるため、さらに荒れる原因となる。粗大ゴミや散乱物は購入時にすべて片付け、ルールを守るよう貼り紙などで警告しよう。

また、共用の手すりや階段などの鉄部分にサビがでていると、入居希望者を案内する時にとても印象が悪くなる。外壁や廊下をすべてピカピカに塗りなおす必要はないが、鉄部分だけでも上からペンキを塗ると、物件の印象はかなり変わるだろう。

5.独自マイソクの作成

「マイソク」とは入居希望者が賃貸不動産会社に行った際に見るチラシのことである。管理会社以外の不動産会社にも客付けを依頼する場合は、物件のアピールポイントがより明確になったマイソクを作る必要がある。

マイソクは管理会社で作ってくれることが多いが、アピールポイントが明確になっているかをしっかりとチェックして必要に応じて修正を依頼したり、自分で再作成したりしよう。

6.問い合わせ件数と内見数の定期確認

すでに空室が定常化している場合、「絶対に満室にする」という決意が足りないケースが多い。

空室が発生しているということは、賃貸経営の土台を揺るがす重大な機会損失だと認識し、忙しいサラリーマン大家であっても、自ら管理会社に頻繁に問い合わせをしなければならない。その際、管理会社の社員に聞くべき内容は、物件への問い合わせ件数と内見数だ。

問い合わせ件数が多く、内見数も十分なのに成約しないのは、入居者の期待と実際の物件にギャップがあるということだ。管理会社と相談してこのギャップをうめる算段を立てない限り、問い合わせ数や内見数は多いのに、いつまでたっても入居者が決まらない物件になってしまうため注意が必要だ。

小さなリスクをとってでも「サラリーマン大家」になる価値は十分にある

サラリーマン大家になるには、良質な物件を見極めるために不動産投資の知識が必要となる。また、不動産会社や金融機関に何度も足を運ぶ行動力も必要だ。

マンションやアパートを購入する前はWワーク状態となり大変だ。だが良い物件を購入できれば、あとは管理会社が管理をしてくれ、さほど手がかからずに安定的な収入を得ることが可能である。

サラリーマンとしての給与所得だけに頼らなくてもよくなるため、金銭的にも精神的にも余裕ができ、会社に縛られない生き方ができるだろう。

ただし、何度もいうが失敗物件を買わず満室経営するために必ず努力は必要だ。成功サラリーマン大家になるには、ただやみくもに勉強するのではなく、有識者に学んだほうがよい。

元サラリーマン大家が代表をしている不動産投資ユニバーシティでは、「無料メール講座」を配信している。サラリーマン大家になる方法を知りたい人はぜひ登録してほしい。

この記事の監修者

不動産投資ユニバーシティ代表 志村義明
大学を卒業後、大手シンクタンクに入社。リテール金融ビジネス向けの業務に従事。愛知、埼玉、山梨等で不動産賃貸業を展開し、会社員時代に合計100室超を購入。高利回り物件の投資を得意とし、保有物件の平均利回りは16%超にのぼる。現在は不動産会社(宅地建物取引業者 東京都知事(2)第98838号)を経営。
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