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アパートを強制退去させられた5人の理由!退去費用は誰がだす?

2019年08月06日1,549

アパートから強制退去してもらいたい迷惑入居者をかかえてはいないだろうか?強制退去といえば、家賃滞納のイメージがあるが、実際に強制退去させられるケースはそれだけではない。

今回は、さまざまな強制退去の事例と、迷惑入居者がなにを思ってアパートに住み続けているのか、もし強制退去の手続きをしたら入居者はその後どうなるのかを考えていく。

アパートを強制退去させられた5人の事例

アパートを経営する大家は基本的に、できるだけ入居者の入れかわりなく、同じ入居者に長く住み続けてほしいと考えている。しかし、なかには退去してほしいと思う入居者もいる。どんな入居者が大家から出ていってほしいと思われるのか、アパートを強制退去させられた5人の事例をみていこう。

【家賃滞納】42歳、日雇いで生活していたが体調を崩してお金がない

家賃滞納で強制退去

はじめに紹介するのは、「家賃滞納」から強制退去になった42歳の男性Kさんの事例だ。Kさんは、離婚をしてから家賃5万4千円のアパートで一人暮らしをしていた。離婚後、精神的ショックにより仕事に行けなくなり定職を失った。日雇いのアルバイトで日々食いつないでいたが、病気をきっかけに心身ともに体調を崩す日が増えた。

日雇いアルバイトの給料だけでは家賃を払う余裕がなくなってしまい、ライフラインも何度かとまっていた。もちろん貯金はゼロ。家賃が払えず数ヶ月滞納をしていたが、大家と話すのがこわくて連絡を無視し続けていた。

家賃を滞納して3ヶ月めくらいから何通も郵便が届いていたが、どうすればよいかわからずすべて放置した結果、家賃滞納8ヶ月めで強制退去となった。その後、Kさんは実家にもどったが、今も滞納していた家賃と強制退去費用、遅延損害金の取り立てが続いている。

【ペット無断飼育】ペット不可物件だけど、どうしてもペットを飼いたかった!?

つぎに紹介するのは、ペット不可物件で起こった強制退去のエピソードだ。26歳の独身女性Mさんは、昔から犬が好きで飼いたいと思っていた。しかし、ペット可の物件は家賃や敷金・礼金が高額で、そこに引っ越すほどの貯金や収入がなかった。

そこで、黙っていればバレないだろうと思い、契約中のペット不可物件でこっそり犬を飼うことにした。しかし、実際に飼ってみると犬の鳴き声は大きく、周辺住民から騒音においの苦情がきて、あっけなくバレてしまった。大家からも注意をうけたが、犬を捨てるわけにもいかず飼い続けた結果、賃貸契約書に書かれていた「ペット飼育禁止特約」に違反していることを理由に契約解除。明渡請求をうけ、退去せざるをえなくなってしまった。

退去の際には、敷金返却なし、追加で14万円のクリーニング代を請求され、大きな出費がかかった。

【騒音】大学の友人を部屋に呼んで「普通に飲んでた」だけ…?

大学進学のタイミングで一人暮らしを始めたSさんは、毎晩友人を自宅に招いて飲み会をしいていた。周辺住民や大家からは何度も激しい苦情がきていたが、Sさんとしては騒いでいるつもりはなく自宅で普通に飲んでいただけだったため忠告は無視していた。

大家はこれに対抗するため、騒音測定器を市役所で借り騒音の測定をした。「受忍限度」(通常我慢できる程度)をこえていると主張し裁判所に書類を提出。大家側の主張が認められ、Sさんには契約解除通知が届き退去しなければならなくなった。

【悪臭&害虫】ベランダに放置された「ごみ」周辺住民も被害

ゴミ屋敷で強制退去

つぎに紹介するのは、周辺住民を巻き込んだかなり困った入居者のケースだ。入居者は64歳の男性で、年金暮らしをしている。ベランダに放置されたごみの悪臭について、1年ほど大家や周辺住民に注意され続けていたが、日に日にごみは増えていった。においだけでなく、ベランダづたいに害虫や害獣も発生してしまい、耐えきれなくなった周辺住民はどんどん退去していった。賃貸契約時に、「貸室を清潔に使う内容の特約」が付けられていたので、契約解除、強制退去となった。

【夜逃げ】家賃の督促に行ったらすでに誰も住んでいなかった

最後に紹介する事例は、多くの大家がもっとも恐れている「夜逃げ」だ。夜逃げをされると、残置物の処理どころか大家が部屋のドアを開けることも許されない。夜逃げした入居者は32歳の会社員で、会社をクビになって2ヶ月間家賃を滞納した末、突然姿を消した。大家が家賃の催促のために部屋を訪れてもいつも不在。ガスメーターを確認したところまったく動いておらず、人が住んでいる気配がないことから夜逃げが発覚した。部屋に誰も住んでいないことが発覚しても、勝手に扉を開けることは「不法侵入罪」となるためできない。大家は相手がもういないとわかっているにも関わらず、書類を送付したり、裁判をしたり強制退去と同じ法的手続きをとらなければならなくなった。

迷惑住居者は何を考えているのか?アパートを強制退去させられた人のブログ

基本的に大家は、入居者に長く住んでほしいと思っているし、入居者側も突然追い出されるようなことは避けたいだろう。それなのに、なぜ入居者は強制退去をしなければならない状況を作りだしてしまうのか。ここでは、アパートを強制退去させられた経験をつづっているブログを紹介する。

お金がなくて家賃が払えない場合、「家賃を払えないと大家に言いにくい」「家賃の催促の電話にでると怒られるかもしれない」「追い出されるかもしれない」と思い、恐怖で連絡ができないという心理があるのかもしれない。家賃を払えないことを悪いと思っているが、連絡ができないまま時間が過ぎてしまい、事態が悪化することが多いようだ。

また、周囲から苦情がきていても本人が悪いと思っていないケースもあるだろう。そんな時、大家としてどのような対応をとるか力量がとわれる。

オーナーはトラブルに備えて「特約」を結んでおくべき

強制退去のために特約を結ぶ

オーナーは、さまざまなトラブルに備えて、賃貸契約の際に「特約」を結んでおくことがとても重要である。「特約」とは「特別に約束したこと」という意味だ。賃貸契約書に特約の記載があり、その書面に署名捺印があれば法的効力を発揮する。そのため、あとから「そんなことは聞いていない」「よく見ていなかった」という入居者の言いわけは通用しなくなる。書いておきたい特約の例はつぎのとおりだ。

■書いておきたい特約の例

  • クリーニングの特約
    退去時のクリーニング費、エアコン清掃費は借主負担にしておく
  • リフォーム業者特定特約
    借主が勝手に業者を選んでこないように、現状回復工事はオーナー指定の業者が施工することに決めておく
  • 石油ストーブ使用禁止特約
    火事を防ぐために、石油ストーブを禁止しておく
  • 振込手数料借主負担特約
    賃料等の振込に対し、手数料は借主負担としておく
  • トラブル防止条項
    トラブルや迷惑行為が認められた場合、契約を解除できるようにしておく
  • 消費税増税対策特約
    契約期間中に消費税が増税となった場合、家賃にかかる消費税も変更になるものとする
  • 更新料支払確約特約
    更新料の支払い拒否を防ぐためにいれておく
  • 敷金返還
    退去時に貸主から借主へ敷金を返す場合、敷金から振込手数料を差し引くものとする
  • 現況有姿特約
    募集図面の間違いや周辺の嫌悪施設によるクレームを防ぐためにいれておく
  • 退去立会いを有利に進める特約
    借主は、室内に自己の責任によらない汚れ・傷等を発見した場合には、引っ越し前に貸主に申し出るものとする
    なお、申し出のない傷や汚れについては、退去時に原状回復工事の対象となることとする

家賃滞納以外のペット飼育、騒音、異臭、害虫、その他ストーカーなどの迷惑行為について、「トラブル防止条項」として契約解除にふれておくと、トラブルで本当に困った時に退去してもらいやすくなる。あとから言っても法的効力はないので、賃貸契約時にきちんと特約を結んでおきたいところだ。

アパートの強制退去には「段階」がある

迷惑入居者をアパートから強制退去させたいと思っても、むりやり追い出したり、勝手に鍵を変えたりはできない。入居者は、どんなに周囲に迷惑をかけていても、家賃を滞納していても、法律で守られている。法的手続きをとらずに退去させるのは違法となり、大家側が罪に問われるケースもある。

法的手続きには、裁判が伴い時間と費用がかかる。そのため、まずは話し合いで解決する努力をし、どうしても不可能な場合にやむを得ず強制退去の手続きをとる大家が多い。

【アパート強制退去への9つの段階】

  1. 支払い・迷惑行為改善の催促
    まずは電話や手紙で催促をして「改善の意思」を確認する

  2. 連帯保証人へ連絡する
    家賃滞納の場合は、連帯保証人へ連絡して支払いを求める

  3. 内容証明を送る
    支払い・迷惑行為の改善がみられなければ、立ち退き・明渡請求訴訟の法的手段をとる旨を記載した内容証明を送る
  4. 賃貸借契約の解除通知
    賃貸契約の解除通知を送付する

  5. 明渡請求の申し立て
    訴状を作成し、明渡請求訴訟の準備を行う

  6. 明渡請求の訴訟
    明渡請求にもとづき裁判を行う

  7. 建物明渡執行の申し立て
    退去日が決まらない場合、強制退去の日付を決める

  8. 裁判所を介して立ち退きの催促
    裁判所から入居者に1か月以内に立ち退くよう催促の手紙が届く

  9. 強制退去
    立ち退きに応じない場合、遺留品を強制的にすべて撤去する

 

[関連記事] 家賃滞納者を強制退去させるのは違法!?知っておくべき手順の流れと必要な費用

アパートの強制退去にかかった費用は誰が支払う?

強制退去費用は誰が支払う?

アパートの強制退去に必要な費用は意外と高額だ。「弁護士費用」「裁判費用」「強制撤去費用」が必要で、すべて支払うと1件の強制退去につき約50万円程度の金額になることが多い。

これらの費用は、いったんすべて大家が支払う必要がある。しかし、民事執行法第42条で「強制執行の費用で必要なものは債務者の負担とする」と定められているため、あとから入居者に請求することが可能だ。ただし、強制退去後の入居者に支払い能力がなければ回収は期待できない。

家賃保証会社と契約している場合は、家賃保証会社が強制退去費用を立て替えてくれる可能性もある。

アパートから強制退去させられた人の「その後」は?

アパートの強制退去が行われると、運び出された荷物は国の倉庫に一定期間保管されることになる(引き取りは有料)。

強制退去させられた入居者は不動産業界のブラックリストに名前がのるため、次から部屋を借りにくくなる可能性がある。部屋が借りられず実家に戻る人も多い。戻る実家があれば当面の生活は問題ないだろうが、親戚がいない人は大変だ。部屋が借りられないとなると仕事にも就きにくくなる。強制退去をきっかけに、住む場所や仕事がなくなり、生活保護を受けるようになる人もいる。

やむを得ない場合はアパートから強制退去してもらうしかない

強制退去には、お金も時間も労力もかかるため大家からすると極力避けたい。もし、トラブルが起こってしまっても、まずは入居者と穏やかに話し合いをして、根気強く何度も連絡をとろう。賃貸契約の際に特約を設定しておき、入居前にきちんと説明しておくことも効果的だ。それでもどうにもならない悪質なケースは、強制退去の手続きをとってでも出て行ってもらわないと投資として大きなマイナスになってしまう。

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