空室対策に「守りの設備」と「攻めの設備」が必要な理由

2020年12月17日810

アパート経営を行う際に導入すべき設備は、二つの種類に分類できる。費用対効果が高く、入居者も導入を強く望んでいる「守りの設備」と費用削減効果や収入増につなげる「攻めの設備」である。

例えば、床暖房や追い炊きなどは、入居者のニーズは高いものの数十万円以上の出費を伴う。費用対効果が非常に悪いため、導入に踏み切るケースはあまりない。

この項では、このような費用対効果を無視した設備ではなく、実用性が高く、費用的にも導入しやすい設備について説明しよう。

■守りの設備

・カラーテレビドアホン

カラーテレビドアホンとは、カラーモニター付きのドアホンである。テレビモニターホンがあれば、来客者が来た際にドアののぞき穴を見なくても確認ができるため、安全面を重視する入居者にとっては必須の設備である。

配線の工事が必要なので一見導入が難しそうな設備に思えますが、既存のモニターなしのドアホンがあれば、実は非常に安価に取り換えることができる。

設置方法は簡単で、既存のドアホンがあった場所に2万円以下で買えるカラーモニターホンを取り付け、既存の配線につなげるだけである。この工事には電気工事士の資格が必要なため、現物を支給して取り付け工事のみをリフォーム会社に依頼しよう。

 

・温水洗浄便座(ウォッシュレットやシャワートイレなど)

温水洗浄便座は今や賃貸マンションであっても必須の設備である。付いていない物件を購入したのであれば必ず取りつけよう。価格も2万円以下で買えますし自分で取りつけることも可能である。

一点注意が必要なのは、トイレ内にコンセントがないと、コンセントの取り付け工事を行う必要があるという点である。そうなると数千円程度余分に費用がかかる。

 

・シングルレバー混合水栓

キッチンの蛇口はシングルレバー混合水栓に交換しよう。一つのレバーで水もお湯も出せるため、特に女性に人気の設備である。

炊事をする女性目線に立って設備を導入することは大変重要である。古い物件の場合、水とお湯のハンドルが分かれているハンドル混合栓であることもあり、料理を頻繁にする際はかなり不便だ。特にファミリー向けのマンションの場合は導入を検討したほうが良いだろう。

価格は、取り付け費用と合わせても安ければ2万円以下でできることもあるが、キッチンの仕様によって手間が変わるので、費用も若干変わる場合がある。

 

・室内干しワイヤー

室内干しワイヤーは、窓際の壁などに取り付けることにより洗濯物をかけるワイヤーを出すことができる設備である。

雨の日でも洗濯物を干すことができる上に、花粉症の人がいる場合や洗濯物を外から見られるのが嫌な人には重宝される。室内用の物干しスタンドと違って使わない時は巻き取っておけるので、場所を取ることもない。

目新しい設備なのでほとんどの賃貸マンションがまだ導入していない上に、価格も数千円程度と安価である。守りの設備をすべて揃えたうえで室内干しワイヤーも設置してあれば、内見者にプラスの印象を与えることができる。

 

■攻めの設備

・パワーブレーカー

パワーブレーカーは電子ブレーカーやデジタル式ブレーカーとも呼ばれる設備で、待機電力を機械で制御することにより、電気代を大幅に削減できる設備です。導入には数十万円程度かかることが多いが、20戸以上ある中規模マンションでエレベーターが設置されている場合、数万円程度電気代が安くなる場合がある。

年間20万円以上安くなるのであれば、設備投資に数十万円程度のお金がかかっても、2年程度で回収できる可能性がある。事前に見積もりを取ってどれだけ効果があるのかを確認することができるので、必要に応じて活用してみると良いだろう。

 

・宅配ボックス

新築の分譲マンションでは宅配ボックスは必ず設置されているが、築15年以上経つ賃貸マンションに導入されているケースはまだまだ稀である。特に地方の物件であれば、周辺の賃貸マンションにはまったく導入されていないことも良くある。

共働きが増えて来ており、昼間に在宅していない人も多いため、導入すれば解約抑止につながる可能性がある。20万円以下で導入できる商品も出てきているので、設置スペースがあるのであれば検討してみても良いだろう。

 

・電子ロック

電子ロックもまだまだあまり普及していない設備である。主に単身用のマンションで鍵の代わりの役目を果たす。

電子ロックが導入されている物件の入居者は、あらかじめ設定しておいた暗証番号によって玄関ドアの開け閉めを行う。電子ロックを導入することにより、セキュリティ意識の高い単身層に訴求できる可能性がある。

また、鍵の交換が不要になるため、入居者は入居する際の鍵交換費用の負担がなくなるというメリットもある。

電子ロックの弱点は、電池を利用するため、電池がなくなるとドアの開け閉めができなくなることである。電池は2年程度持つ場合が多いので、全室一斉に電子ロックに取り換えた後、2年後にオーナー支給で電池を取り換えてもらう形の運用が良いだろう。電子ロックの暗証番号を忘れた場合は、マスターキーによって開錠可能である。

 

・自動販売機

自動販売機は設備とは言えないかもしれないが、周辺にコンビニや自動販売機がない場合は設置を検討しても良いかもしれない。契約形態は自動販売機会社によって異なり、1本当たり20円が支払われるなどとなっている場合や、固定で月△千円などと決めておく場合もある。また、電気代が月4000円程度かかる。

設置が可能かどうかなどは、インターネットで近隣の自動販売機会社を検索して聞けばわかるので調べてみよう。自動販売機からの売上は、まさに不労所得に近いものがあり、場所によっては月1万円以上利益が出ることもある。

この記事の監修者

不動産投資ユニバーシティ代表 志村義明
大学を卒業後、大手シンクタンクに入社。リテール金融ビジネス向けの業務に従事。愛知、埼玉、山梨等で不動産賃貸業を展開し、会社員時代に合計100室超を購入。高利回り物件の投資を得意とし、保有物件の平均利回りは16%超にのぼる。現在は不動産会社(宅地建物取引業者 東京都知事(2)第98838号)を経営。
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