マンション投資に適したエリア選びとは

2020年12月17日2,232

「マンション投資に適したエリアはどこですか?」

私はこのような質問をかなり頻繁に聞かれる。

「やはり東京・神奈川・千葉・埼玉じゃないと危ないですよね?」

「東京オリンピックが開催される湾岸部はどうですか?」

という具体的な質問も多く受ける。

札幌は本当に危ないエリアなのか?

マンション投資をする際の対象エリアについては、みんな関心が高い。

出来れば、需要と供給が安定している、マンション投資に適したエリアの物件を購入したいからだろう。

しかし、多くの人が間違いを犯している。

投資エリアは基本的に絞らない方がいいのだ。

マクロな観点(全体的な視点)から、投資に適したエリアというのは確かに存在する。

例えば、中部地方にある静岡市は、周りが海と山に囲まれており住むことが可能な土地が大変限られている。

東京と名古屋の間にある静岡県の県庁所在地として、オフィス街もあり両替町通という繁華街もある。

賃貸需要は極めて旺盛だ。そのような状況にも関わらず土地が少ないので、新築がドンドン建っていくという他の地域でありがちな現象が見られない。

静岡市は、需要と供給のバランスが崩れにくい地域なのだ。

このような地域は、今後も需要と供給が大変安定している可能性が高い。

それゆえ、売り物件が出ることが少ないわけだが、こういうエリアで割安な物件が購入できれば、下手な都心地域よりも良いマンション投資が出来る可能性があるだろう。

逆の理由で供給過剰なのが札幌市だ。札幌は主要都市なので需要も多いがそれ以上に供給量が多く、土地がいくらでもあるため新築物件も毎年たくさん建っている。

広告料も2か月・3か月が当たり前なので、札幌全体でみると投資対象としては大変厳しいエリアであると言える。

しかし物件個別で見ると、収益性が高いものも当然ながら存在する。

札幌でも、空室率が30%の白石区を始め空室率20%以上の地域は沢山あるが、白石区と隣接する厚別区は13%程度と落ち着いている。

札幌市内でもエリアを細かく見ると、マンション投資に適している地域はあるのだ。

物件を探してみるとわかるが、エリアを絞ると物件数は極端に少なくなる。

マンション投資では地域全体を購入するわけではなく、買うのは物件単体だ。極端な話ではなく、エリア事情は物件ごとに異なるのだ。

そうであれば、札幌であろうと沖縄であろうと、あえてエリアを絞る意味はあまりないように思わないだろうか?

都心でもマンション投資に適していないエリアはある

もう一つ都心の例を挙げよう。

東京都中央区に水天宮前という駅がある。

ここは日本橋から徒歩で行けるので立地的にはかなり良いが、実はワンルームや1Kが供給過剰な地域で空室がかなりある。

東京23区なら空室の心配はない、地方は人口減の影響が大きいという構図は、ミクロな視点で見ると必ずしも当てはまらない。

そしてマンション投資は、いかにミクロな視点で適切な判断が出来るかで勝負が決まるのだ。エリアという大まかな概念で物件の購入可否を決めつけてはいけない。

エリアに対して悲観的な意見を常に持っておくことは、安全に投資を進めるためには絶対に必要だ。

東京だから需要があるわけではなく、札幌だから絶対に満室にはならないわけではないのだ。

不動産はエリアも建物も唯一無二で、ただ一つとして同じものは存在しない。たった一つの物件に対して投資するものなのだ。

そういう意味だと投資に適したエリアというのを知っていても、それは余計な先入観にしかならないとも言える。

先入観を持ち、投資エリアを最初から制限することは、物件を買うチャンスを狭めることになる。

とりあえずどんなエリアの物件でもまずは検討するという姿勢で物件を探すのが良いだろう。

自分の家から近いエリアで物件を探すべきか

もう一つエリアを絞っていることの理由として、自分が住んでいる地域や、過去住んでいて地縁があるエリアがいいという人も居る。

しかし、自分が良く知っている場所で物件を購入したいというのは、ナンセンスなこだわりでしかない。

自分が住んでいる場所から近いからと言って、その地域がマンション投資に適しているとは限らない。

家から近かろうと遠かろうと、賃貸需要の綿密な調査は事前に必ずやらなくてはならないのだ。

「いざ何かあったら、1時間ぐらいで駆け付けられるところがいい」という意見も多く聞く。

このような考えを持っているので、即刻あれば改めた方がいいだろう。

例えば車が突っ込んで塀が壊れるという事故が起きたとして、あなたが現場に行って何が出来るのか想像してみて欲しい。

すぐに現場に行けば、少しだけ早くどうするかを考えることが出来るかもしれない。

しかしそれは管理会社から電話で報告を受けて対応する形でも、問題ないと思わないだろうか?

定期的に物件を見て回りたいという人もいると思うが、毎週それを実行しようと思っていてもあまりの変化のなさに3か月も待たずに飽きてしまうだろう。

不動産を所有するというのはそういうものなのだ。これは実際に所有していないとわからないと思うが、先人の言葉を信じた方が良いだろう。

私は東京に住みながら全ての物件を地方に持っているが、特に用事がなければ全然行かない物件もある。何年も行かなくても満室が続いているので問題がないのだ。

用事が近くで出来た場合などにたまに見に行くこともあるが、物件を見て回るのは15分もあれば出来てしまうため、そのためにわざわざ行く気は到底起きない。これは家の近くに物件があっても同じだ。

日本は交通網が大変発達しているため、日本全国ほとんどの場所には半日以内で行ける。日本は意外と狭いのだ。日帰りで行けない場所はほとんど存在しない。

物件が遠いと交通費がかかるのでは?と思うかもしれないが、全然そんなことは気にする必要がない。

月額家賃が1万円高ければ数か月に1度は往訪できる。収益性が高ければこの点は問題ならないのだ。

縁もゆかりもなかった場所に不動産を持つようになると楽しみも増える。

その土地の味覚を楽しみ、ついでに観光などもしてみてはどうだろうか。

エリアを絞ると物件情報の数が極端に減る

エリアを絞ることの一番の問題は、物件情報の絶対数が極端に減ることだ。

一都三県は確かに物件情報の数は多いが、収益性が高いのはやはり地方物件だ。

そういう情報を初めからシャットアウトしてはもったいない。

地域集中のドミナント戦略で成功している人もいるじゃないかという意見もあると思う。確かにそれは事実であり、著名な投資家でドミナント戦略で何億円もの物件を持っている人は確かに存在する。

その土地に詳しくなれば、良い物件や良いリフォーム会社などの情報も入ってきやすくなるというメリットもある。

しかし、沢山の投資家に会って来た私からすると、ドミナント戦略で成功するのはかなりの困難が伴う。前述の通り地域を絞ると物件情報がかなり減るのだ。

初心者が数少ない良い情報を探すルートを、本当にゼロから作れるのかという問題が残る。多くの人がその前に挫折してしまうのではないだろうか。今は居住地域以外のエリアも融資する銀行がいくつもある。

「信金や信組は地方に物件を持っている人には融資をしない」という説が以前はまことしやかに語られていたが、実際はそんなことはない。

信金が支店のないエリアに融資するケースは稀だが、所有物件が支店内にないと絶対にダメかというとそうではないケースもある。

私が見る限り、エリア対象を最初から全国にしている投資家の方が成功している割合は断然高い。

今や不動産投資は多くの新規プレイヤーが参入している状態で、競争は大変激しい。変なこだわりを持った状態では良い物件は絶対に購入できない。

もしあなたが資産家で、地元に多数の不動産を持っているのであれば話は別だ。特段資産を持っていない普通の会社員なのであれば、まずは資産を増やすことにフォーカスするべきだ。

物件を買える確率を少しでも上げるためにも、投資エリアは絞らない方がいいだろう。

この記事の監修者

不動産投資ユニバーシティ代表 志村義明
大学を卒業後、大手シンクタンクに入社。リテール金融ビジネス向けの業務に従事。愛知、埼玉、山梨等で不動産賃貸業を展開し、会社員時代に合計100室超を購入。高利回り物件の投資を得意とし、保有物件の平均利回りは16%超にのぼる。現在は不動産会社(宅地建物取引業者 東京都知事(2)第98838号)を経営。
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