売りアパートを購入してはいけないエリアはあるのか
「売りに出ているアパートの中で、購入してはいけないエリアはありますか?」
このような質問を良く受ける。
空室率が高いエリアはというのは確かに存在する。
そのようなエリアは、最初から購入の検討から外した方が効率的に物件が探せると考えている人は多いだろう。
ただし無用な先入観は禁物だ。あえて自分から物件情報の幅を狭めてしまう必要はない。
購入してはいけないエリアがないことの理由
冒頭の質問の回答は
「購入してはいけないエリアは特にない」
となる。
確かに、空室率が高く、空室を埋めにくいエリアと言うのは全国各地にある。
有名なのは札幌市だ。需要も多いが供給はそれ以上に多く、大家の間では激戦区だと言われている。
売りアパートも多く出ているので、検討したことがある人も多いだろう。
3割以上空いている収益物件はザラにあり、築浅であっても一度退去したら5,000円下げないと決まらないという現象も見られる。
札幌は、我々投資家からするとハイレベルな戦略が求められる地域なのだ。
このような空室率の高い地域は実は東京23区内にもある。
中央区には日本で地価が最も高い銀座があるが、そこからほど近い水天宮前駅の周辺は単身用のマンションが林立しており、空室がかなりある地域だ。
水天宮前で空室率が高い収益物件を購入したら、家賃を下げて工夫を凝らさないと決まらない可能性がある。退去後も同じ家賃では募集できないかもしれない。
需要が多く安全だと言われている東京23区内でも、広い範囲で比較的空室率が高い地域というのは存在するのだ。
逆の例もある。札幌も空室率が3割の白石区を始め空室率20%以上の地域は沢山あるが、白石区と隣接する厚別区は13%程度と落ち着いている。
このような地域で売りに出ているアパートを購入できれば、札幌市内であっても安定した賃貸経営が出来る可能性がある。
このようにミクロな視点で考えると、空室率が高く物件運営が難しいと言われている地域でも、割と安定している場所は存在する。
このような例から、収益物件を買いたいのであれば、エリアは拘らずに検討した方が良いことが分かるだろう。
エリア単位で物件の良し悪しを判断するのは難しい
札幌の例で言うと、「白石区はダメだけど、厚別区はいい」という細かい基準を設けることは可能だ。
しかし、白石区と厚別区はそもそも隣接している。
空室率が高い地域と低い地域の境は極めて曖昧なので、エリアごとに購入可否の基準を設けても意味がないのだ。
これは、たまたま隣り合わせの区の話だが、厳しいと言われる地域の中でも、物件の立地やグレードは全て異なる。
戦える物件なのかそうでない物件なのかは、個別に検討しないと判断が出来ないのだ。
空室率が高くても、家賃を非常に安くすれば決まる可能性もある。家賃の水準以上に安く物件を買えていれば、良い物件に化けるかもしれないのだ。
私自身の経験として、札幌の物件に対して必要以上に低い評価をしていた時期がある。
その時は、東京の物件の平均利回り8%前後で、札幌は13%台だった。
札幌は利回り15%以上のまともな物件が、検索サイトにバンバン載っていたのだ。
これは今も同じだが、広告費は2か月分がスタンダードで、半年フリーレントをしても決まらない物件も札幌には多数あった。
また管理面も、ロードヒーティングなど関東では馴染みがない設備が必要だったりするので、管理費も割高な印象を持っていた。
それに加えて、その当時相談していた人が
「札幌は利回り20%以上じゃないと検討しない方がいい」
と言っていたのにも先入観に拍車をかけ、
「札幌の物件はよほどのことがない限り購入してはいけない」
と考えていた。
当時の札幌が非常に景気も悪く、人口減が叫ばれていた。そんな中で新築も林立していたので、この考えがあながち的外れだったわけではない。
しかし札幌の不動産市場はその後持ち直し、10%前後の利回りでしか購入できなってしまった。
あの時札幌で物件を購入した人達は、大分含み益が出ているのではないかと思う。
使い古した言葉ではあるが、不動産物件は立地、建物、価格が全て異なる。
良く調べもせず先入観だけで好き嫌いせず、
「何はともあれ検討する」
という原則に則った行動を徹底することを、今では肝に銘じている。
この記事の監修者
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