アパート経営の費用は物件購入後もこれだけかかるので注意
不動産投資を始めて物件購入時の費用の支払いも終わり、めでたく家賃収入を得られる状態になってからも安穏とは出来ない。
物件購入後もアパート経営には大まかに見ると以下の2つの費用が必要になってくるのだ。
- 物件を保有期間中の保有・運営に関わる費用
- 物件を売却する場合はそれに伴う費用
ではその詳しい内訳を見ていこう。
目次
1.アパート経営の物件の保有・運営に関わる費用
管理・運営に関する費用
物件を購入した後は管理費や軽微な繕費などの日常的に要する費用が必要になる。
物件の管理自体は管理運営会社に任せるケースが多いだろう。
その為管理運営会社には毎月の家賃収入の5%程度の管理費用を支払う事になる。
その他にも賃借人の入れ替えに伴う仲介手数料や広告費など、管理運営会社に対し物件保有中に様々な費用の支払が生じてくる。
一般的な相場としては仲介手数料で家賃の0.5~1ヶ月分相当、広告費は家賃1ヶ月分相当であることが多い。
また必要に応じて賃借人退去後に行うリフォーム費用なども、収益性の良いアパート経営を行う為には重要だ。
リフォーム費用に関する詳細は不動産投資において突発的なリフォーム費用はどの位見積もっておくべきかを参照すると良いだろう。
その他にも大規模修繕などが必要になった場合は、大きな修繕費がかかる。
災害やトラブルが起きたときの備えとして、火災保険、地震保険なども省くことは出来ない費用となっている。
こちらも損害保険に関するQ&Aで詳細を知ることが出来る。
尚これら管理・運営に関する費用の多くは経費として家賃収入から控除できる。
税関連の費用
また、不動産は所有しているだけで固定資産税・都市計画税が課税される。
これらの税金は各年1月1日時点で市町村の固定資産課税台帳に登録されている所有者に課税される税金であり、税額の計算式は以下の通りだ。
固定資産税:物件の固定資産税評価額×1.4% 都市計画税:物件の固定資産税評価額×0.3%
但し上記の税率は法定の上限で、税率が市町村ごとに多少異なっていたり、都市計画税が非課税とされている市町村もある。
また、特に居住用不動産の場合は固定資産税・都市計画税の減額措置がある場合もあるので、物件が所在する市町村の役所で確認しておこう。
例えば固定資産税には「住宅用地の特例」があり、賃貸用マンションにも適用される減額措置がある。
これは小規模住宅用地(200㎡以下の部分)の固定資産税を課税標準の6分の1に、一般住宅用地(200㎡超の部分)の固定資産税を課税標準の3分の1に減額されるというものである。
これらの減額措置は特に申請しなくても市区町村が手続きをとってくれるが、中には「認定長期優良住宅の建物」など、税額が2分の1になる減額措置を受けるためには申告が必要なものもあるので注意しておこう。
上記に加え、家賃収入に対しては所得金額に応じた所得税、住民税、法人で物件を購入した場合は法人税などを支払うことになる。
2.アパート経営で物件売却時に必要な費用
基本的に売却時にも購入時と同じ費用がかかるが、不要となるものもある。
購入時と違って不動産取得税はもちろんかからないし、ローンが完済している場合は抵当権に関する登記も不要になるので登録免許税や司法書士手数料も不要だ。
それでもなお物件売却時に必要な費用は概ね物件価格の4%程度と言われている。
その主な内訳は下記である。
- 不動産会社に支払う仲介手数料
- 不動産売買契約書にかかる印紙税
- 金融機関に支払うローン解消の事務手数料や違約金(ローンが残っている場合)
- ローンの抵当権の抹消にかかる、登録免許税・司法書士手数料(ローンが残っている場合)
不動産会社に支払う仲介手数料
不動産会社に支払う売却に関わる仲介手数料の上限は下記になるように宅建業法で定められれている。
(売却価格×3%+6万円)+消費税
不動産売買契約書にかかる印紙税
印紙税は売却額によって異なるが数万円程度となっているが、平成26年4月1日から平成30年3月31日までに作成される不動産売買契約書の印紙税は軽減措置が取られている。
そのため例えば売却代金5千万以上1億円未満の場合の印紙税は通常6万円であるが、この期間に作成された不動産売買契約書の印紙税は3万円に減額される。
金融機関に支払うローン解消の事務手数料や違約金
ローンが残っている場合は金融機関に支払うローン解消の事務手数料や違約金などが必要になる。
金額は各金融機関とローンの内容(固定、変動など)により異なるが、数千円から数万円程度が一般的だ。
ローンの抵当権の抹消にかかる、登録免許税・司法書士手数料
またローンが残っていると他にも抵当権の抹消が必要になるので、登録免許税・司法書士手数料は必要になることに注意して欲しい。
ローンの抵当権抹消にかかる登録免許税は不動産1物件につき1,000円程かかり、司法書士手数料は数千円~1万円程度の事が多い。
その他、売却時に譲渡益が出た場合は譲渡所得に対して課税される。
譲渡所得税に関しては、個人での売却の場合は短期譲渡所得に当たる場合に税率が高くなるので留意して欲しい。
個人での売却の場合、取得日から譲渡日が属する年の1月1日時点で5年を超えない場合は短期譲渡所得となり税率は39.63%にもなるのだ。
取得日から譲渡日が属する年の1月1日時点で5年を超える場合は長期譲渡所得税率が適用され、税率は20.315%だ。
なお法人での売却の場合は不動産譲渡の売却益も法人の所得として扱われて法人税の対象になり、最高税率は約35%となっている。
費用を考慮して有益なアパート経営を
以上で見てきたように不動産投資は物件を購入後も保有、売却までに様々な費用が必要となっている。
不動産投資において家賃収入をアップさせるために満室経営を目指すのは当然であり、そのためにはリフォーム費用や客付けのために不動産仲介業者への支払いなどを削るのは難しく、また税金の支払いなども逃れることはできない。
コストの安いリフォーム業者を探したり考えられる節税をしたとしても、必要に応じて生じる費用は避けることは出来ず、不動産投資の中で収益に直結する大きな金額となってくる。
よって不動産投資においては物件購入後にも必要になってくる費用を上記を参考に予め予測しておき、不測の事態にも備えて貴重な家賃収入からのキャッシュフローを枯渇させる事の無いようにしよう。
この記事の監修者
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