頭金はいくらあれば不動産投資を始められるか?

2019年08月06日4,482

数千万円規模の物件を購入したいのであれば、自己資金は最低でも300万円程度は用意しておいたほうがいいというのが、私の考えである。

一棟物の物件を買って不動産投資を始めるには、最低限ではあるが、このくらいの資金があれば大丈夫である。

これを聞くと「融資を受ける場合も頭金は3割程度求められるので、自己資金はもっと必要なのでは?」と思うかもしれない。

また、実際にこのような説明を不動産会社や銀行から受けた経験がある人もいると思う。

確かに、多くの物件は頭金を3割程度入れれば収支が合うことが多く、特に大手銀行がワンルームなどの区分物件へ融資する場合、この傾向が顕著だ。

実際に市場で行われている多くの不動産取引で、頭金を物件価格の数十%程度入れている。

しかし、一棟物件の中では比較的手ごろだと言える3,000万円程度のアパートでも、3割頭金を入れるとすると900万円もの資金が初期投資として必要になる。

これに加えて、売買時には税金や仲介手数料などの諸経費が物件価格の7%程度かかるので、自己資金が1,000万円ほど必要になる。

この3,000万円の物件から年間50万円の収益が上がったとしても、1000万円の初期投資に対して年間5%しか還元されないことになる。

これでも、他の投資先と比べると十分高い利回りのようにも思えるが、多額の借り入れをする必要がある不動産投資には様々なリスクがあるので、5%程度の実質利回りだとあまりいい投資ができているとは言えない。

物件価格に対して9割の融資を受けたり、10割の融資(フルローン)を受けたりすることが可能であれば、この問題は解消される。しかし、そのためには収益評価が高く資産性もある物件を探す必要があるのである。

3,000万円の物件を例に考えてみよう。

この物件をフルローンで3,000万円の融資を受けたとしても諸経費が7%程度かかるので、自己資金として210万円が必要となる。

自己資金が300万円あれば差引90万円が手元に残る計算になるが、突発的なリフォームなどの出費が発生したときのことを考えると、やや心もとない金額である。

汚れた部屋の原状回復のためのリフォーム費用は単身用のワンルームで15万円程度、ファミリー用で30万円程度かかることが多く、突発的に二つ三つの部屋が空いてしまった場合、自己資金が底をついてしまう。

こうして計算をしてみると、やはり自己資金は最低でも300万円程度は必要で、できればもっとあったほうが安全だということがわかるだろう。

購入後の資金繰りの一つの目安として、購入した物件価格の5%程度は常に手元に資金がある状態にしておいてほしいと思う。

5,000万円の物件を保有しているのであれば250万円、1億円の物件を保有しているのであれば500万円を予備資金として有事の際に備えておくのである。

これぐらいあれば、運悪く数十万円程度かかる水回りのトラブルが立て続けに発生しても、ある程度余裕をもって対処できる。

少ない資金での投資法、3つのパターン

ここまで読んで、

「私は貯金が少ないので、1億円以上の物件は買えない」

と思うかもしれない。

一般論で言うとその認識で間違っていないが、たくさんの物件を買っている人の中にも資金が少ない状態で始めた人が大勢いる。

そういう人がどのようにして合計数億円以上にも上る物件を購入しているかというと、次のようないくつかのパターンがある。

  1. リフォーム費用を含めたオーバーローンで融資を受けている
  2. 用途を定めないフリーローン等を別途借りて、自己資金を増やしている
  3. あるタイミングで物件売却を経て、多額の現金を得ている

オーバーローンとは、物件価格以上の融資(3,000万円の物件を購入するのに3,300万円の融資など)を受けることを指す。

物件をたくさん購入している人は、これらのどれか、もしくはすべてをやっているケースが多いのである。

頭金として入れられる自己資金がある程度あるのであれば、一気に1億円以上の物件を狙うのもいいが、自己資金が少ない場合、まず物件を一つ買うことから始めよう。

そこから上がる収益を蓄えて、次の物件購入の原資にする。これを繰り返すことで投資規模の拡大は可能だからである。

頭金はできるだけ少なくするのが良い投資

逆に資金を持っている人も、安易に頭金3割を入れて物件を購入しないで、できるだけ9割融資やフルローンを狙ったほうが良いと言える。

これは、単純に資金を効率的に使ったほうが良いからというのが理由である。

利回り10%の物件に頭金を3割も入れてしまうと、自己資金の回収に何年もかかってしまう。

金融機関からすると、頭金を多く入れてもらったほうが、月々の返済額が減り、返済期間が短くても収支が健全化するので好まれる。

しかし、投資家の視点から考えるとこれは逆になる。手元に余裕資金を置いておいたほうが突発的な出費に対応できるからである。

巷で良く言われる「頭金を多く入れたほうが返済は楽になる」というのは、少し考えればおかしな話だということがわかる。

昨今のように金利が低い状況下では、資金を手元に残しておいても返済に回しても、融資期間終了までの返済の総額はあまり変わらないからである。

それであれば手元に資金を残しておいたほうが突発的なリスクが発生しても問題なく対処できる可能性が高くなる。

資金を持っている人も、あまり資金がない人も、できるだけ頭金は入れずに物件を購入したほうがリスクヘッジ面からも良いと言える。

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