不動産投資初心者は区分を買うべきか一棟を買うべきか

2020年12月17日2,361

不動産投資を始めようと思った時、区分から小さく買うことにするのか、最初から一棟投資をするのかは悩みどころだ。

明確な答えはなくどちらにも良い点と悪い点があるが、自分が何を目指しているのかよって答えは大きく変わってくる。

その際に重要になるのはリスク分散の観点だ。

区分投資のリスクと一棟投資のリスクの違い

一般的には、区分所有よりも、一棟所有の方がリスク分散が出来ていると言われている。

これは単純な話で、数が多ければ入居率は平均値に落ち着くからだ。

例えば5,000万円の区分マンションを1戸と、5,000万円で10室ある一棟アパートを持っていた場合について考えてみよう。

同じ価格なので総家賃も同じだと考えると、区分マンションの方は退去が出ると家賃が全て入らなくなってしまう。逆に埋まると満室状態になり、いきなり稼働率が0%から100%になる。

これが1棟の場合はどうなるだろうか。10室がいきなり全部退去することは一社借り上げじゃない限りあり得ないだろう。

周辺の空室率が10%であれば、たまたま退去が重なっても6室か7室は稼働している状態が続くことになる。

このように、入退去のタイミングが分散されることにより、家賃収入のブレ幅は確実に少なくなる。

一棟投資が空室リスクが少ないと言われているのは、このような理由からだ。

不動産投資を会社員の副業としてやるのであれば、区分所有の場合の空室リスクは無視できない。

退去が出てそれがしばらく埋まらないと、給与収入から補てんする事態も起こり得るからだ。

区分は修繕費が長い期間で見ると1棟よりも安い可能性が高い。

しかし、管理組合や理事会の決定にしたがう必要があるので自分でコントロールすることは出来ない。これもリスクと言えるだろう。

ただし、「区分の方が一棟よりもリスクが高い」と言い切るのは少し性急だ。多くの場合、区分所有は金額が1,000万円以下など小さい場合が実際は多い。

また立地も駅近の場合が多いのが実状だ。5,000万円の区分1室とアパート1棟を比べると空室リスクは区分の方が大きくなるが、これは金額を同じだという前提があっての比較だ。

5,000万円分の投資をするのであれば、実際は1,000万円程度の区分を5室買う方が現実的だろう。

区分投資のメリットは立地にある

区分を買うことのメリットは、駅近の良い立地の物件から選べる場合が多いことだ。

立地が良ければ空いてもすぐ埋まる可能性が高く、このような物件は先述した退去のタイミングで稼働率が0%になるリスクを十分補える。

逆に1棟投資の場合は地方でも金額が5000万円以上と高いケースが多くあり、駅から遠く離れて立地が悪い場合が多い。

そもそもの条件として、1棟投資は満室にしづらい物件であることが多いのだ。

私の考えでは、1,000万円の区分を5室持っていた方が5,000万円のアパートを1棟持っているよりもリスク分散になっていると思う。

5室の区分は当然エリアも条件も異なる5室になるはずで、購入前の思惑が多少外れてもその影響は5分の1だ。

立地が良い物件を探せる可能性が1棟よりも高いことも、リスクの観点から優位だと言える。

一棟投資のメリットは投資規模の拡大が可能なこと

しかし不動産投資の実務面を勘案して考えると、総合的には区分よりも1棟の方に軍配が上がる。

何故かと言うと、5,000万円分の投資をするのに区分の場合は5回も決済をしないといけない。これは大変な手間だ。

マーケットにごろごろいい物件が転がっていて、銀行の融資付けも問題ないのであればいいが、そんな状況は稀だろう。

物件探し・融資付け・契約・決済の一連の流れを5回も行うのは、大変多くの時間を要するのだ。

1,000万円の部屋を1室買うのも1億円の物件を1棟買うのも、手間は大して変わらない。

ならば、1棟を5回決済して購入した方が不動産投資にかける自分のパワーを効率的に使える。

区分の物件は、融資の際に購入金額よりも低い評価しか出ない場合が多いという問題もある。

区分投資から始めて10億円以上物件を持っている人は確かに存在する。

しかし区分だけで買い進めるとなると事情は異なる。

区分だけでは、どんなに上手くやっても5年掛けて3億円程度が限界だろう。実際は1億円以下で落ち着くことになると思う。

まとめると、分散出来るというリスクヘッジの観点からは、区分投資は悪い選択だとは言えない。不動産投資を最初は小さく始めたいという人も居ることのニーズも無視できない。

しかし1棟買を最初から行った方が、資産形成の面からは格段にスピードが速い。

これは、諸処のリスクがあることを補う余りのメリットだ。

この記事の監修者

不動産投資ユニバーシティ代表 志村義明
大学を卒業後、大手シンクタンクに入社。リテール金融ビジネス向けの業務に従事。愛知、埼玉、山梨等で不動産賃貸業を展開し、会社員時代に合計100室超を購入。高利回り物件の投資を得意とし、保有物件の平均利回りは16%超にのぼる。現在は不動産会社(宅地建物取引業者 東京都知事(2)第98838号)を経営。
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