収益物件のサブリースは全く意味がない

収益物件にサブリースや家賃保証を付けることは全く意味がない。

これは大げさに言っているわけではなく、本当に全くやる必要がない。

こんなことを言うと、

「サブリースや家賃保証があれば、リスクなく収益物件を買えるのでは?」

と思うかもしれない。

実際にこのような営業トークによって家賃保証に入っている人は多く存在する。

この項では家賃保証の仕組みと、何故家賃保証に入る意味がないのかについて順を追って説明しようと思う。

サブリースで家賃保証しても空室リスクは減らない

「サブリース」と「家賃保証」は同じ意味の言葉である。

そもそも家賃保証とは何なのかというと、入居していない空室の部屋についても、家賃保証会社が一定の割合の家賃をオーナーに払う契約のことだ。

家賃保証は主に新築の収益物件において、契約される。この家賃保証契約のことを別名「サブリース契約」と呼ぶのだ。

例えば、1室6万円で12室ある収益物件を建てたとする。

満室時の家賃収入は6万円×12室の72万円/月となるが、家賃保証を受けた際はこの満室時家賃の85%程度(契約によって異なる)を、家賃保証会社がオーナーに払うことになる。

オーナーは自分の収益物件が満室であろうと空室があろうと、満室時の85%の家賃である61.2万円を得ることが出来るのだ。

家賃保証は新築時に付けられることが多く、建設会社と結託した家賃保証会社を兼ねた管理会社がオーナーに提案を行う。

その際に、家賃保証のメリットとして、

・空室リスクがないこと

・家賃の下落リスクをカバーできること

を挙げるだろう。

確かに空室と家賃下落は、不動産賃貸経営が抱えるリスクの中でもっとも自助努力では吸収しにくく、多くの大家が悩んでいるポイントだ。

そのリスクが仮になくなるのであれば、家賃保証に入るメリットがあるように思える。

しかし実際に家賃収入が減ったとしても、このようなリスクを家賃保証でカバーすることは出来ないケースがほとんどだ。

何故かというと、それは契約条項の中に

「保証する家賃は周辺相場の変動により変えることが出来る」

という内容が必ず明記されているからだ。

非常に巧妙だと思わないだろうか?

新築時から年月が経ち入居者が何回転かすると、家賃は必然的に下がって来るし入居率も悪くなる場合もある。

これは自然なことであり、その都度大家が手を打たないと家賃下落はどんどん進むことになる。エリアによっては空室がかなり増えることになるかもしれない。

家賃保証会社は、そのような家賃下落が発生した状況になった際に家賃保証の金額自体が変更になるという契約しか原則的に結ばない。

こんな契約では、何のために家賃保証を付けているのか全然意味がわからないと思うだろう。

その通り。家賃保証・サブリースは付ける意味が全くないのだ。

地主大家がサブリースに入っている理由

サブリースや家賃保証をつけるのは、自分で新築物件を企画して設計士に依頼するようなオーナーではない。

大東建託やレオパレスのようなデベロッパーの営業担当に自分の土地に収益物件を建てる提案を受け、その会社に全てを丸投げをしているような地主の大家だ。

これは余談だが、これらのデベロッパーから提案を受けたオーナーは、契約時に本社のある東京の高層ビルの役員室に呼ばれることになる。

地主のオーナーは田舎から出てくる人が多いと思うが、もちろん電車賃や宿泊費はメーカー持ちだ。

もしかしたら、田舎からあまり出たことがなく、東京に来たことがないオーナーもいるかもしれない。

そして高層階にある役員室でデベロッパー会社の役員から握手され

「我々に任せて頂ければ何の心配もありません!」

と言われるのだ。

その言葉を信用し、土地持ちでありながら10%程度の低い利回りの収益物件を建ててしまい、サブリースというまがい物の保証が付いた管理契約まで結んでしまうのだ。

ここまで読んでもらえればわかると思うが、家賃保証は保険ではない。

良く言えば家賃収入を平準化する仕組みだが、例えば10年間家賃保証に入っていたとして、その間の総家賃収入が家賃保証額を下回ることは絶対にない。

下回りそうになったら、家賃保証会社が家賃保証の減額をオーナーに申し入れて来るからだ。

保険と言うのは相互扶助の仕組みだが、家賃保証はそうではない。

あくまで契約者となる依頼者と家賃保証を行う受託者の一対一で完結する契約だ。

生命保険は大勢の人がお金を出し合い、病気や事故が起きた人にそのお金を拠出するという仕組みになっているが、家賃保証とは根本的な思想が全く異なる。

家賃保証の財源はあくまでその物件から上がってくる家賃のみなので、家賃保証をしている人同士が集まり、リスクをカバーし合うたぐいのものではないのだ。

サブリース・家賃保証は保証会社だけが儲かる

保険と家賃保証は語感だけは何となく似ているが、内実は全く異なる。

家賃保証会社からすると、

満室時家賃 – 家賃保証額

が手残りとなる金額なので、満室を維持しようとして入居付けを頑張るのではないかと思われるかもしれない。

もしかしたら、家賃保証会社の営業担当者もこのようなことを営業トークとして語っているかもしれない。

しかし実態は異なる。

どんなに管理会社が頑張ろうと、決まる物件は決まるし決まらない物件は決まらない。

これが賃貸市場の現実だ。ネットで物件を選ぶことが主流となっている昨今、管理会社の営業力だけで相場よりも1割以上高い家賃が設定できることは少ない。

家賃の下落や空室リスクが一番少ない新築時において、家賃保証をつけるメリットは皆無だろう。

お金をわざわざドブに捨てるものだ。

収益物件の管理と入居付けは、その地域で入居付けに強い管理会社に依頼し、適切な家賃設定にすることが重要だ。

立地や建物の作りにそもそもの問題がなければ、これだけで難なく埋まる物件は多い。

不動産投資の世界には、色々な種類のカリスマ的な大家が存在する。

彼らの投資手法は千差万別だ。

新築が得意な人もいれば、木造のボロアパートが得意な人もいる。

管理についても、自主管理をしている人もいるし管理会社に任せている人もいる。

千差万別の手法で成功していながら、家賃保証を付けている人は全くいない。

本当に一人もいないのだ。

このことからも、どのような投資法においても家賃保証は付ける意味がないことがわかる。

唯一、家賃保証をつける意味がある場面があるとすると、銀行の融資対策においてだ。

空室率の高い中古物件に対して融資することを、銀行は普通嫌がる場合が多い。その際に、家賃保証を付けて購入することを銀行に伝えるのだ。

その場合、買ってから一定期間が過ぎた後に家賃保証は解除することになる。

融資対策で家賃保証を付けたのであって、融資後は就ける必要がないからだ。

家賃保証会社には加入料などの名目で損をさせない程度のお金を払えば、その会社にはリスクが全くないので受けてくれるだろう。

このようなケースを除き、もしあなたが家賃保証を付けることを考えているのであれば、そもそも収益物件を買うこと自体を考え直した方がいいだろう。

空室リスクや家賃下落リスクに対して自分では対処できないと考えるのであれば、そもそも収益不動産のオーナーになる資格はないと言える。


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