木下たかゆきの「35歳で家賃年収7億円を稼ぐ思考」とは?【動画あり】

2019年09月23日9,505

35歳にして、総投資額50億円超、家賃年収7億円を稼ぐギガ大家・木下たかゆき氏。

今回、木下氏の2冊目の書籍『家賃年収7億円を稼ぐ不動産投資勝者のセオリー』の発売にともない、不動産投資ユニバーシティ代表・志村義明と対談を行った。

対談では、木下氏が独自に築きあげた物件購入手法から融資の開拓方法、管理運営手法など家賃年収7億円を生み出す勝者のマインドをあますことなく話してもらっている。不動産投資で成功したいと思っている人は必見だ。

▼対談動画をすぐに観る

木下たかゆき氏の経歴

もともと広告会社に勤めていた木下たかゆき氏は、効率を重視してわずかな時間しか働かない会社員だった。1日の勤務時間は、わずか数十分。あいている時間は本屋に行って本を読んだりしていた。

その後、会社員をしながらたこ焼き屋を開店。初月から数百万円の利益を得たが早々に売却。投資では、すべてがうまく行ったわけではなく、FX1,000万円の損をだしたこともある。

2008年頃にボロ戸建て再生から不動産投資をスタートさせた。その後の活躍はすさまじく、現在は高利回り物件を数十棟取得し、売却益も数億円単位でだしている。

不動産投資家のあいだでは、「ギガ大家」や「ジャイアン」とよばれている。

木下たかゆき氏の書籍

木下たかゆき氏の2冊目の著書『最速で億を稼いだ男が明かす 不動産投資「勝者のセオリー」』は、木下氏がどのような取り組みをして、今の資産を築いたのかがよくわかる内容になっている。

本当は誰にも教えたく教えたくなかったという「成功の原理原則」を惜しみなく公開しているので必見だ。

【本の内容抜粋】

  • メガ大家になるマインドとは?
  • メガ大家への最速最短ルートとは?
  • 融資先の開拓と金利交渉の方法
  • 買ってもいい物件の購入基準とは?
  • ボロ戸建て投資が原点
  • 競売で物件を買う方法
  • 物件を高値売却するためのツボ

木下氏によると、成功する人としない人の差はマインドセットにあるという。

書籍『不動産投資「勝者のセオリー」』でも、不動産投資における思考方法について多くのページをさいていて、若いながら成功をおさめている木下氏が重視している考え方には実績に裏付けされた説得力がある。

木下たかゆき氏の評判

木下たかゆき氏は「クラブジャイアン」という不動産投資家コミュニティを運営しており、おもに上級者の不動産投資家が参加している。

「クラブジャイアン」は2018年現在2年目をむかえているが、参加者の半数が1年目からの継続メンバーとのことで、コミュニティの評判はかなり良いことがうかがえる。

書籍も2冊出版していて、この不動産投資の分野では間違いなくトップランナーだといえる。

木下たかゆき×志村義明対談「35歳で家賃年収7億円を稼ぐ思考」とは?(動画あり)

今回、35歳にして家賃年収7億円を稼ぐメガ大家・木下たかゆき氏と不動産投資ユニバーシティ代表・志村で対談を行った。

木下たかゆき氏の経歴・評判や投資手法について、本やネットには書かれていない内容を中心に話してもらった。

不動産投資で稼げる人と稼げない人の差はじつは●●だけ、という勝者マインドの核心にもせまっているため、不動産投資で成功したいと思っている人はぜひチェックしてみてほしい。

物件を1,200室所有するメガ大家木下たかゆき氏

志村義明(以下、志村):本日は、木下たかゆきさんとの対談です。木下さんが書いた2冊目の本が20186月に発売されました。タイトルは『勝者のセオリー』。

木下たかゆき氏(以下、木下):そうですね。

志村1冊目の書籍発売はいつでしたっけ?

木下201610月なので、1年半くらい前ですね。

志村:そこから今回2冊目ですね。木下さんのことを知らない人もいると思うんですが、今どれくらい物件をもってるんですか?

木下:1,200室くらいです。

志村:1,200室!

木下:70棟くらいですね。

志村:それだけもってたら、家賃収入はどれくらいなんですか?

木下:満室だったら7億円ちょいくらいです。

志村:7億円!そうとう高利回りの物件を買ってるということですね。利回り平均20%弱くらいですか?

木下:そうですね。高いのはめちゃくちゃ高いです。

志村:最高何%ですか?

木下:160%とか(笑)

志村:160%!?意味がわからないですけど(笑)それは、現金で買ってたら何ヶ月かで回収できますね。

木下:実質になおすと80%くらいに下がりますけど。

志村:基本は10%後半とか20%前後とかですか?

木下:利回り10%くらいで買った物件もありまけど、バラバラですね。バランスよく。

志村:基本は高利回りでボロい物件を狙っていくんですか?

木下:ボロいだけじゃないですけどね(笑)築浅も結構あるんですけど、ボロ物件再生のイメージがあるんですかね?(笑)

志村:なるほど。きれいな築浅物件もあるんですね。

会社員からたこ焼き屋オーナー、不動産投資家へ

志村:木下さんはそもそも、最初は会社員だったんですよね?

木下:そうです。大学卒業して広告会社で営業として働いてました。

志村:でも、普通の社員じゃなかったらしいですね?(笑)

木下:まぁ、サボってました。まったく仕事してなかったですね(笑)

志村:広告の営業ってどんな仕事ですか?

木下:求人広告ですね。

志村:リクルートみたいな?

木下:そうです。要領がよかったんで、あんまり時間を使わなくても売上がたってました。ポイントをつかむのがうまかったというか、これやっとけば売上につながるみたいなのがわかってたんです。

志村:それは先輩とか売れてる人に話を聞いたりしたんですか?

木下:聞いたり見たり、自分で考えたり。

志村:あまり仕事をしてないということは、毎日定時にあがるみたいな感じですか?

木下:そうですね。定時が18時で、18時半にはあがってましたね。しかも、やることなくて、毎日9時半から18時まで外にでてました(笑)

志村:ぜんぜん働いてないじゃないですか(笑)

木下:ちょっと電話して終わりです。本屋のジュンク堂って、すわって本読めるんですが、毎日そこで本読んでました(笑)

そこで不動産投資の本を全部読んで、ノウハウ勉強して実践して、そこから始まりました。

志村:会社員やりながら、いきなり不動産を買ったんでしたっけ?

木下:そうですね。新卒で入って1年半くらい勤めたあたりで買いました。一つ目の物件は堺市の区分所有です。

志村:本だけ読んで物件を買ったんですか?

木下:本のみです。大家の知り合いとかはいなかったので、本に書いてあるとおり実践して買いました。ファイナンシャルアカデミーで講師されてる塚田さんの本とか。あとは、金森さんとか浦田さんの本とか。

あのあたりは、今読んでもベースになる本ですよね。基本的な考え方とか、物件の評価の仕方・見方、空室のうめ方とか。

志村:そうですね。本を読んで物件を買ったと。あれ…?でも、違うこともやってたんですよね?

木下:たこ焼き屋とかやってました(笑)

志村:なんでたこ焼き屋?(笑)

木下:一緒に仕事をしてた同僚がヘッドハンティングされて、フランチャイズのたこ焼き屋を展開するってなって。『わなか』っていう美味しくて有名な店だったんですけど、ノリでやってみたら爆発したっていう(笑)

志村:爆発?(笑)

木下:開店費用が加盟金とかトータルで250万円くらいで、初月の売上が450万円だったんですよ。営業利益が120万円くらい。なので、3ヶ月くらいでペイしました。

志村:爆発的に売れたってことですね(笑)たこ焼き屋は、どれくらい続けたんですか?

木下:1年くらいで手放しました。最初は売上あがりますけど、だんだん落ちてきて、月によってトントンとか赤字とか。なので、店長にあげました。

志村:なるほど。オーナーとして雇ってたんですね。木下さん自身が店に立ったことはあったんですか?

木下:ないです。遊びでたこ焼き転がしてたくらいで(笑)

志村:木下さん作らなそうですもん(笑)

木下:僕あんまり見栄え良くないんで、接客むきじゃないんです(笑)

株やFXの失敗から、安定感のある不動産投資に転向

志村:ほかに投資はしてたんですか?

木下:大学生の時にFXと株をやってました。でも、溶かしましたね。

志村:溶かしますよね。僕も溶かしました、中国株(笑)

木下:株はむいてないです(笑)あと、ポジションをとると気になって、ほかのことが手につかなくなるので、ゆっくり腰をすえてできる不動産投資のほうがむいてるなと思って。

それで、区分を買ったり、区分のあとは戸建てをけっこう買いましたね。大阪でいうテラスハウスとか、壁が繋がってるやつなんですけど。100万円くらいで買って安く直して、利回り30%くらいでまわしたりしてました。

志村:それって融資はひくんですか?

木下:ひけないですね。自己資金でやりつつ、修繕費用を国金とかで借りてまわす感じです。

志村:それで賃貸経営の実績を作ってお金を貯めていったんですね。

木下:はい、そこで不動産投資の基礎は一通り学んだかな。買い方とか交渉の仕方、当時流行ってたリフォームの部材支給とかも経験しました。

ヤフオクとかでキッチンとか洗面化粧台買って、職人に部材だけ支給して作ってもらったり、内装屋にクロスとか床とかクッションフロア貼ってもらったり。

志村:工程管理は大変ですよね。何も考えずフローリングから先にひいちゃうと床が汚れちゃったり

木下:養生もちゃんとしないといけないですしね。そういうので基礎を学んで、だいたいの相場観とかを把握しましたね。

志村:それを始めたのが2010年ですか?

木下:一棟ものをバシバシ買い始めたのが2010年の12月なので、戸建てとか区分とかを買ってたのは2008年くらいかな。

志村:じゃぁ、不動産投資歴は10年くらい。

木下:10年そこそこですね。

志村:飛躍しだしたっていうのは2010年ですか?

木下:そうですね。やっぱり一棟ものを買わないと売上は大きくならないので、そこからですね。

志村:ちなみに、会社員はいつまでやってたんですか?

木下:2010年の5月末までです。3年半も頑張りましたよ(笑)僕サラリーマンむいてないですから、ほんと(笑)

志村:ちなみに、会社から辞めないでくれってとめられたりしたんですか?

木下:そういうのはなかったです。ちょうどリーマンショックで会社の業績もあんまりよくなくて。大阪の事業所で働いてたんですけど、そこが撤退するってなったのでそのタイミングで辞めました。

志村:その時は収入どれくらいあったんですか?

木下:サラリーマンの給料は、良いときで500万円くらいかな。

志村:不動産の収入は?

木下:不動産はどれくらいかな。僕三代目でもあって、独立したきっかけが先代のおばあちゃんが亡くなったタイミングだったんです。

それで、大阪の木造築40年で汲みとりトイレ、和室、何人も中で亡くなってるみたいな物件が1080室くらいあったので、まずその再生をしながら満室にして。

そこから足場をかためて、201012月くらいからトントンって買いだしました。

不動産投資で成功するために必要なのは「覚悟」

志村:話が変わりますけど、会社員の人から「木下さん、会社辞めたいんです」って相談きたらなんて言いますか?

木下:結構きますよね、辞めたいっていう人。志村さんもきますよね?

志村:きます、きます(笑)

木下:辞めたらええやん」って言いますけどね。

志村:まぁそうですよね。会社辞めてもなんだかんだやっていけますもんね。

木下:会社辞めたほうがのびるんでね。絶対辞めたほうがいいですよ。

志村:不動産投資で会社員の収入くらい稼げないと辞められないって思ってる人多いですよね。

木下:多いですね。まずは不動産投資で、会社員の収入レベルまで引き上げて、安定させてから会社辞めたいとか言ってるそこのあなた!(笑)

だからダメなんです!覚悟が足りないのです。覚悟の問題です。

志村:気持ちはわかりますけどね(笑)まぁ、でも会社は辞めたい時に辞めるでいいですよね。

木下:今は、賢い辞め方もいっぱいありますから。大手の企業に勤めてる人とかとくに、使える制度は調べてどんどん使っていったほうがいい。

志村:育休とか時短とかそういうのもありますしね。

木下:時間が一番重要です。不動産投資をちゃんとやって、年間1,000万円稼げないとか意味わからないです。

志村:だそうです(笑)

木下:普通にやったらいけますからね(笑)知識を知ってるか知らないかだけ。

志村:あと、会社員辞めたら融資つかなくなるんじゃない?っていうのもよく聞かれませんか?

木下:そうですね。属性に頼った融資はやっぱり厳しくなると思いますけど、べつに金融機関はそこだけじゃないので。ほかに使えるところはたくさんあります。

志村:そうですね。会社を辞めると、不動産投資の活動量がふえるから、現金で物件を買って転がして売ったりとか、そういうこともできますよね。

木下:そうですね。2010年くらいから不動産投資がっつりやりましたけど、今まだ残ってるというか、僕と関係が繋がってる人は、だいたいすごい規模になってます。家賃収入も1億円以上とか。

いろんなスタイルがあれど、みんな得意分野で尖っていっているので。ボロの再生専門、新築専門とかね。やっぱり何かに特化して、得意なところを探して極めていけば絶対にごはんは食べていけますんで。

志村:じゃぁ、会社は辞めたい時に辞めればいいと。

木下:それ以外ないんじゃないですか。逆に、辞める人はそんな相談一切してこないし勝手に辞めてません?

相談してきて、そのとおり辞めますってなった人あんまりいないです。辞めようかどうか迷ってる人はだいたい辞めないですよね。覚悟が足りないですよ。

ジム通いに会食、メガ大家木下氏のライフスタイル

志村:なるほど。話はもどりますけど、飛躍したのがこの時期だったんですね。

木下:そうですね。前回の書籍をだしたのが2016年で、今回の20186月の本がでるまでの2年間もかなり飛躍できましたけどね。

志村:どのくらいですか?

木下:2年間で35棟くらい買いました。

志村:35棟!?(笑)

木下:戸数でいうと、600700室くらい。いいのも悪いのも含めて。20183月、4月ぐらいで潮目が変わってきたりしたので、ちょうど良い波にのれました。かなり売却益をだせた物件もありますし、割安で買えた物件もあります。

志村:売却もしつつ、それだけの室数を維持してるっていうことですもんね。

木下:この7年半~8年くらいで、トータル1,700室くらい買ってると思います。

志村:1,700室ってホテルの室数でしか聞いたことないです(笑)

木下:もっと買ってる人とかいっぱいるので、そんなに頑張ってないですよ。

志村:たしかに、頑張ってるイメージはないです(笑)

木下:そんなに仕事してないし。

志村:普段はどんな生活なんですか?

木下:今日は、朝にフィールサイクルいってきました。最近毎日いってるんですよ、痩せようと思って(笑)

志村:暗闇で自転車こぐやつですよね?

木下:そうです。あと、ジムとお風呂入って、午後はマッサージ行ったり、体のケアをしてます。運動好きなんですよ。

志村:昼間は体のケアして、夜は?

木下:夜はだいたい会食ですね。

志村:いつも何時くらいまで飲んでるんですか?

木下:日によりますけど、だいたい1時か23時くらいまでですね。

志村:朝起きられるんですか?

木下:朝起きますね。最近は朝にフィールサイクルを入れるようにしてるので、915分に目覚ましセットして、10時からレッスンにまにあうように(笑)

志村:寝起きに暗闇で目を覚ますと。すごいな、ぜんぜん仕事の話がでてこなかったですね(笑)

木下:(笑)

仕事は、社員をある程度かかえてまわしてるので。本にも書いてますけど、今は8名社員がいます。物上げから既存物件の管理とか、ほぼすべて任せてます。自分はやることほとんどなくて、金消契約に連帯保証人のサインを書くくらいです。

志村:自筆じゃないといけないですからね。

木下:そうそう、あとは日付と。それくらい。

志村:そしたら、契約も社員に任せてるってことですよね?

木下:契約も自分は行かないですね。

志村:チェックはどうしてるんですか?

木下:契約前に雛形は一応チェックするのと、リーガルチェックはしてます。顧問弁護士に契約書を送って確認してもらっています。

人を雇うことで事業は圧倒的にのびる

志村:人を雇い始めたのっていつ頃からですか?

木下:2012年か2013年くらいかな。まだ、56年くらいですよ。

志村:そこってけっこうマインドブロックというか、人を雇うの大変だよねって思ってる人多くないですか?僕も昔そう思ってましたけど。

木下:多いですね。

志村:岡田さんとかが人を雇ってるのすごいなと思ってました。

木下:僕も岡田君に教えてもらったんです。やり方ををまねさせてもらって。

やっぱり、社員を雇うことで作業系のことをする必要がなくなったので、だいぶ自分の時間というか考える時間が増えました。その分前だけをむけるというか、のびますよね。

志村:どういうところから人に任せていくといいとか、何かアドバイスありますか?

木下:まずは、入居決まった分の契約書に捺印して管理会社に郵送するとか簡単な作業ですね。棟数が増えるとなおさら雑務が増えるので。そのうち、どんどん雇う人が多くなってきて。もう、人なしではやってられないです(笑)

志村:1回雇っちゃうと、むちゃくちゃ楽ですよね。社員はどこから採用してるんですか?ジモティーとかですか?

木下:普通に求人媒体にだしてます。

志村:タウンワークとか?

木下:そうですね。

志村:最初はアルバイトくらいだったら気楽かもですね。社員だとその人の一生を背負うみたいなプレッシャーがあると思うんですけど。まぁ、実際そこまで深く考えなくてもいいんですが。

木下:そうですね。社員もいずれ辞めますけどね。

志村:そうなんですよね。

木下:やる内容むずかしくないので、辞めてもすぐ替えはききます。

志村:あんまり深く考えすぎなくてもいいんですね。

木下:もっと、楽しようって考えたほうがのびますよね。より楽して稼ぐにはどうしたらいいかみたいな、本質だけ考えてやっていけばいいような気がします。

「失敗するのが当たり前」方法を学び即実践するのが大切

志村:そういうマインドは誰かから学んだんですか?もしくは、本とか?やっぱり、木下さんはそこのマインドが違うなっていうのは本にも書いてありますし、みんな思ってると思うんです。

木下:とくに学んだことはないんですけど、利益につながるアクションっていうのはある程度決まってて、それを早くやるかやらないかみたいなことですかね。そのやり方を知ってるか知らないかだけの差なので。

そのやり方とか考え方をなるべく早く吸収して即実践して、どうせはじめは失敗するので。それをブラッシュアップして改善していく繰り返しです。

志村:なるほど。どうせ失敗すると。

木下:どうせ失敗します。

志村:そこの失敗を恐れる人はけっこういますよね。

木下:それはダメですね。最初からうまくいくわけない。

志村:まずは一歩を踏みだすということですね。

木下:なにもやらない人が圧倒的に多いので、それだけで差がつきますよね。

志村:さっきFXで失敗したっていう話がありましたけど、不動産投資でも失敗ってありましたか?

木下:ありますよ。社員がレントロールを間違えて、ほんとは10部屋しかないのに14部屋あるみたいになってて、その利回り計算で逆算して入札して物件をおとしてしまったとか。

志村:競売ですか?

木下:それは公売でした。でも、トータルでそんなに大きい致命的なミスというか失敗はないですね。小さい失敗は多いですけど。

志村:ある程度の失敗はしょうがないですよね。

木下:あんまり、一つひとつ緻密にやってないので(笑)ざっくりこんなもんかって感じで。

志村:それは物件の買付とか入札の際ってことですよね?

木下:そうです。

志村:たとえば、ボロい物件の買付の時には現地には社員が見に行くんですか?

木下:現地は、Googleストリートビューですね。

志村:ストリートビュー、なるほど(笑)それで、外観を確認するんですね。

木下:そうですね。競売とかだったら3点セットで写真とかもありますし。

志村:最終的には木下さんが確認するんですか?

木下:最終査定は僕ですね。でも、ほとんど見ないですね。物件見ることほぼないです最近。ここ3年くらい見てないですね。

志村:現地に行ってないってことですか?

木下:行ってないですね。

志村:自分の物件も行かない?

木下:行かないです。まだ見たことない物件が何棟もありますね。でも満室だからいいかなって思ってます。見たところで変わらないですからね。

入居付けも採用も、業務は徹底的に社員に任せる

志村:よく「自宅から近いほうがいいですか?」とかも聞かれませんか?

木下:自宅からの距離とかまったく関係ないですよね。それより入居がつくかのほうが100倍重要で。

志村:入居付けは、電話とかで確認するんですか?

木下:そうですね。社員にヒアリングさせてます。フォーマットがあるのでそれにもとづいて、3社くらい確認させます。

志村:管理は管理会社に任せてるんですよね?

木下:管理は任せますね、基本。

志村:管理は管理会社に任せて、その管理を社員がやってるということですね。

木下:そうです。もっと頑張ってくれって管理会社のおしりをぺんぺん叩いたりとかは社員がやってますね。

志村:社員のおしりはどうやって叩くんですか?

木下:ノルマ制とかですね。

志村:管理の場合、どうやってノルマ制にするんですか?仕入れとか営業だったらわかりやすいですけど。

木下:ボーナスとノルマをつけて、空室をうめないと社員も罰金発生しますよってしてます。

志村:ノルマってネガティブなほうなんですね(笑)

木下:逆に空室うめたらボーナスをだします。やる気だしてもらうように。

志村:なるほど。空室率と連動して稼げるようにしてるんですね。目指してる入居率とかはあるんですか?

木下:満室ですね。満室じゃない物件はやっぱりダメなんで。

志村:100%ということですね。

木下:業務で優先順位が高いのは、やっぱり空室対策とか満室にするための活動なので、それをまず優先してやってとはいいます。

賃貸業って、今すぐやらないといけない業務ってほとんどないはずなんですよ。べつに、今日の夕方やっても明日にまわしてもいいことがほとんどなので。

志村:木下さんは、会社には行かないんですよね?

木下:行ってないですね。

志村:社員とのやりとりは電話ですか?メールですか?

木下:LINEですね。基本、LINEとメールと電話です。

志村:社員を採用するときには一応会うんですか?

木下:会わないですね、最近。

志村:採用も社員がやってるんですか?

木下:社員がやってます。一緒に働くのは僕じゃないので(笑)

志村:たしかに(笑)新しい社員は、よくわからない人からLINEがくるみたいな感じなんですね。

木下:一応挨拶にはくるので、採用してからですけど。

昔、僕が面接して採用決めた社員が4人連続で会社にこないとか、1日で辞めるとか、めっちゃポンコツだったりしたんですよ。

逆に、僕は落とそうと思ってたけど、社員からとってくださいって頼まれて雇った人が、使ってみたらじつはめちゃくちゃデキる社員だったとか。

人を見る目ないなと思って自分で判断するのやめました(笑)

志村:なるほど(笑)その割り切りがすごいですよね、やっぱり。

木下:あとは、運なんでね。

融資が締まった時こそ買い場

志村:あらためて、今回の本はどんな内容ですか?

木下:まだ1冊目を読んでない方はそちらを読んでほしいんですけど。

1冊目から大きく軸がブレたり細かい話はあまりしてなくて。自分がやっている投資スタイルとか考え方とか、仕事の仕方とかの原理原則をまとめた内容になります。実例とかも載せつつ。

志村:買ってきた物件の実例ですか?

木下:そうですね。

志村:物件の選定基準とかは参考になりますよね。

木下:実際はあんな物件ないんですけどね(笑)

志村:まぁないですよね。築10年以内で利回り9%でしたっけ?

木下:そうですね。あれは自分で作りましたよ(笑)

志村:あのなかだとやっぱり築30年以降とかが多いんですか?

木下:そうでもないですね。古いやつはめっちゃ古いし。

志村:買った物件で一番古いのはどれくらいですか?

木下:45年くらいです。

志村:45年!

木下:でも、ずっと満室ですね。

志村:じゃぁ、ボロから新しいのまで幅広く買ってるんですね。

あとは、融資のこと気になってる人が多いと思うんですけど、融資についてはどうですか?

木下:最近はとくに気になりますよね。引き締まってる傾向にあると思うんで。

志村:大阪でもやっぱりそうですか?

木下:大阪はそこまで締まってないですね。案件次第ですけど、大阪はまだぜんぜんでてます。東京はサラリーマンむけの融資とかがけっこう引き締まってるんじゃないですか?

志村:そうですね。

木下:S銀行とかね?

志村:そうですね。スルガはだしてなかったりしますね。

木下:逆に、僕みたいに事業者でちゃんと良い決算書を作って、めちゃくちゃ現金貯めて納税してっていう人は、下がった時用に準備してるので。まだ高いですけど、もっと下がった時にいっぱい買えるように。

最悪、23割、半分とか現金入れたとしても、本当に良い物件だったら買うと思います。むしろ、融資が締まってくれたほうが物件は安くなるので、うちとしては買い場かなって感じですね。

志村:相場とか市況によって戦略が変わってくるということですね。買える時は融資がでれば買って、潮目が変わってきたら融資付かずとも買うという感じなんですね。

木下:そうですね。あと、うちはけっこう返済ピッチが15年とか短いので。5年くらいまわしてたらどんどん残債減って余力がでてくるので、その余力でまた共同担保入れたりします。

志村:共担も入れたりするんですね。

木下:共同担保はほとんどないですけど。現金だけじゃなくて、そういう余りをうまく使ってやっています。

志村:繰り上げとかはあんまりしないんですか?

木下:ほとんどしないですね。それだったらもう借り換えてしまいます。

志村:キャッシュフローはそんなに重視しないっていう感じなんですね。

木下:そうですね。お金あるんで。目先のお金には困っていないので。

お金を貯めるために旅行に行くのが木下氏スタイル

志村:お金に困っていないとのことですが、お金はなにに使ってるんですか?(笑)

木下:あんまり使ってないですよ。納税です。

志村:納税(笑)

木下:ただただ納税です(笑)大変ですよ。

志村:納税額すごそうですね。

木下:来月末の決算でまた1億円以上払います。去年はもっと払いましたけど。

志村:法人で1億円以上の納税ということは、少なくとも3億円以上は利益がでてると考えて間違いないと思います(笑)

木下:ご想像にお任せします(笑)

まぁ、不動産は法人税だけじゃなくて、物件買ったら固都税とか取得税とか固定資産税とかほかにもいっぱい税金あるんでね。そういうの諸々足していくと1億円はゆうに超えます。

志村:たしかに、税金はすごいかかりますよね。なんでこんなに税金ばっかりかかるんだって思います。

木下:そうなんですよ。まぁ、マイルが貯まると思ってポジティブに捉えて頑張ってます。

志村:本にも書いてありましたけど、納税をクレジットカードでしてるんですよね。

木下:そうです。

志村:旅行とかはどれくらい行ってるんですか?

木下:海外は年に10回くらいじゃないですかね。旅行に行ってたほうがお金減らなくていいですよ。

志村:それはどういうことですか?(笑)

木下:日本にいるといいごはん食べに行っちゃうんで。

志村:なるほど。アジアとかにいるとそんなに行かないということですね。

木下:そんな行かないし、旅行も全部マイルで行くし、ホテルも大体ポイントとかなので。旅行中のほうがお金貯まります

志村:旅行に行ったほうがお金減らないなんて話、はじめて聞きましたよ(笑)

木下:極力旅行に行くようにしてます(笑)

志村:じゃぁ、投資規模は拡大しながらも悠々自適に暮らしているんですね。

木下:そうですね。楽しみながら。

志村:最後に、今は目指してるところってあるんですか?

木下:目指してるところ、とくにないです。よりよく、より楽しい人生を。

志村:100億円借りるって本には書いてありましたけどどうなんですか?

木下:そうですね。市況とかのタイミングもありますし、絶対に今年中にとかはないです。普通にやってればそれくらいいくと思うので。

志村:なるほど。木下さん、今日はありがとうございました。

木下:ありがとうございました。

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