アパート売却において気を付けるべきポイントとは?
現実のアパート売却取引の現場では、売主にとって不利なことが多く発生している。
不動産取引は多額のお金が動くので、誰にとっても失敗できない重要な取り組みとなる。
売主にとっては、保有しているアパートなどの不動産がいくらで売れるかによってその後の生活を大きく左右することになる。
また、買主からみれば大きな出費をすることになるので、少々の契約条項の差がその後の不動産保有に大きな影響を及ぼすこともある。
十分すぎるほど注意して臨み、納得して不動産を取引したいというのが売主・買主双方の本音だろう。
また、多くの売主にとってはアパートなどの不動産を売却することは一生に一度程度のことである。
それまでに売却をした経験のある売主などはごく少数といって良いだろう。
そのため、売主にとしては多くの買主と会話をして、価格や条件の比較検討をして十分納得したうえで、
「この人にこの価格でなら売りたい」
と思う買主に売りたいと考えるだろう。
そのためには、不動産のプロとして常日頃から取引を行っている仲介業者に、交渉や契約を公平に仕切ってもらいたいと考えるのはごく自然なことだ。
しかし、現実のアパートの取引の現場においては、買主が有利で売主が不利になりやすい取引慣行がまかり通っている。
公平な取引が大半を占めているとは言いがたい現実があるのだ。
目次
売主に不利になりやすい取引慣行とは
アパートなどの不動産を売却するにあたっては、概ね以下のようなプロセスをたどることになる。
- 売り出し価格を決める
- 不動産を調査して売り出しのための資料を作成する
- 仲介業者が購入希望者を募集する
- 購入希望者が出れば契約交渉を行う
- 取引が成立する
この5つのプロセスが売主にとっても買主にとっても公平なルールの下で行われているのであれば問題はないのだが、実は売主にとって不利になりやすい「慣行」が幅を利かせている。
特に気を付けつべきポイントを以下より記載する。
気を付けるべきポイント(1) 最初に仲介会社売り出し価格を決める
アパート売却の経験がほとんどない売主は、仲介会社(不動産会社)に売り出し価格を決めてもらうことが多いだろう。
しかしそれが、大きな過ちであることも多い。
なぜなら、一度売主が売り出し価格を決めるとそれが「最高値」となってしまい、買主が売主が設定した価格で買うと言えばそれ以上の金額で売れることはないからだ。
例えば売主と仲介会社でアパートを1億円で売り出すことになったが、本来の相場が1億2千万円だったとしよう。
そうすると、買主にとっては1億円で買えば2千万円分得をし、売主は本来1億2千万円の価値がある不動産を1億円で売ってしまったのだから、得られるはずだった差し引きの金額2千万円を損するということになる。
不動産の知識がほとんどない売主が仲介会社に言いくるめられて適当な金額で売り出し価格を決めると、客観的な価値から離れた価格をつけてしまう結果、損を被るリスクが出て来るのだ。
気を付けるべきポイント(2) たった一人の買主としか交渉ができない
アパート売却の取引の交渉は、売主と買主の一対一の関係で行われることが多い。
しかもその買主は最初に「買いたい」と言った人であることが多く、どれだけ売主の希望に近い価格や条件を提示したかは考慮されない場合が多いのだ。
本来複数の買主が競争して購入希望の意思表示をし、それぞれの買主の提示価格や条件を比較検討してどの買主と交渉するか、売主が決定するのが公平であるのに、実際は早い者勝ちになってしまっていることも多いのだ。
気を付けるべきポイント(3) 情報が十分開示されているとは言い難い
不動産取引には様々なリスクがある。
例えば、土壌汚染や基礎の傾きなどが発見され、その除去費用や調査費用がかかるなど、不動産取引特有の事前には把握できないリスクも発生するのだ。
しかし、仲介業者が実際に行う買主の募集においては、「A4用紙1枚程度の物件概要書」、「公図や地積測量図」、「建物図面」、「住宅地図1枚」程度、トータルでも4~5種類程度の資料で営業活動を行う場合が多い。
さらに不動産特有のリスクについては調査に労力がかかるため、不動産会社は良く調べずに買主に伏せている場合すらある。
そうなると、買主からみればこの程度の情報で大きな出費の判断はなかなかしにくいということになる。
情報が不十分であることによって買主の判断が遅くなれば取引成立までの期間は長くなるし、
「わからないものに高い値段はつけられない」
ということになれば、売主は結果的に不利な値段で取引することになってしまう可能性があるのだ。
気を付けるべきポイント(4) 取引を仕切る仲介業者の責任が軽い
売主も買主もアパートなどの不動産取引については十分な知識がない場合が多いため、交渉を公平に取り仕切るのが仲介業者の仕事になる。
そのため不動産取引をよく知らない人は、仲介業者には重い責任が課せられているだろうと思うのではないだろうか。
しかし、現実には仲介業者が売主に対して負っている責任は非常に軽い。
報告業務を行うなどの義務はあっても「売り出し状況について1週間に1回の報告」をするぐらいの責任しか負ってなく、
「依頼者の要望に誠実に対応するか」などは含まれていないのだ。
その結果、売主の知識がないことをいいことに、早期に安値で取引を成立させようとする不動産会社も多く存在する。
まとめ
以上のように、売主は知識も経験も乏しく、なぜそうなっているのか根拠があやふやな「取引慣行」というもののために、買主側と比較して不利な状況に陥りやすい。
アパートを含めた不動産の売却を行うにあたっては、このような取引慣行の実態を十分に知ったうえで、不利にならないよう十分な注意を払うことが大切だ。
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この記事の監修者
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