宅建業を始めると融資が受けやすくなる？
今回は融資についてお話しします。
宅建業を始めると融資を受けやすくなるんですか？という質問を良く受けます。
結論から言うとこれは「YES」です。
■宅建業者は受けられる融資の種類が広い
宅建業を始めると普通の大家さんよりも引ける融資の種類が段違いに増えます。
大家さんに対する融資は物件の保有用として20年とか30年の長期の融資しか基本的に引くことが出来ません。
これらはあくまで保有用の融資なので物件をすぐに売ると金融機関からは嫌な顔をされることが多くあります。
では、宅建業者向けの融資はどうなっているのか？
大家さんと違って反復売買による売って買ってが可能なので、1年や2年などの短期融資を使って物件を仕入れることができます。
もちろん長期で引くことも可能ですが、おおむね融資条件面は宅建業者の方が柔軟なことが多いです。
金融機関に対して、宅建免許を取得しているという部分の信用度が大きいのは言うまでもありません。
■長期融資で引く？短期融資で引く？
すぐ転売しても利益が出るような物件情報が出てきても、普通の大家さんは長期の融資を引くしか選択肢がありません。
そういう物件は全空だったりリフォームが必要なボロ物件であることが多いので融資付けで難航することがほとんどです。
宅建免許を取得すれば、全空や土地だけなどの物件も短期返済の融資で受けられます。
これにより検討できる物件の幅が格段に増えますし、利益もかなり上げやすくなります。
短期融資は枠さえ確保できていれば数日で実行までするようなスピード感で取り組める金融機関もあるので、より物件を買いやすくなるからです。
公庫から運転資金を借りる
また、宅建業者は投資ではなく完全なる不動産業なので、公庫を始めとする創業系の融資を使うことができます。
創業系の融資は普通2-300万円ぐらいになることが多いですが、私が宅建業者の開業講座で教えている受講生は平均1,000-2,000万円を完全に無担保で引いています。
また、ノウハウが必要でが返さなくていい助成金も500万円以上受けられます。
開業のための資金援助を受けられる国の恵まれた制度を、文字通り「使い倒せる」のです
創業融資や助成金を引くにはコツやノウハウが沢山あるのですが、詳細はまた別の機会があればお話しします。
なぜ宅建業者は融資を受けやすい？
宅建業者になると、単に大家さんとして融資を打診するよりも、受けられる融資の種類が格段に広くなるので物件を買える確率がかなり上がります。
ここについてもう少し本質的な話をすると、金融機関は決して宅建免許があるかどうかだけを見ているというわけではありません。
では何を見ているのか？
一言で言うと、素人の「投資」に対する融資なのかプロの「不動産業」に対する融資なのかを見ているのです。
このメルマガをご覧の皆さんはプロ顔負けの投資家も中にはいると思いますが、大部分の不動産投資家は単に不動産会社から提案された物件を融資付きで1-2棟買っているだけです。
これが悪いわけでは決してないですが、世間からの見え方としてはあくまでも「投資」の範疇になっていることは間違いありません。
宅建業者＝プロの不動産業者
では「不動産業」は何が違うのかと言うと、プロとして宅建業法を理解し、リスクとリターンをしっかりと認識しながら利益を上げる取り組みをしているかどうかになります。
だから、消費者たる投資家が不動産業者と売買をする場合、プロの不動産業者は契約不適合責任（瑕疵担保責任）が免責にならないのです。
単なる投資家とプロの不動産業者はそれだけ知識レベルが違うとみなされているからです。
もちろんこれはあくまでも傾向の話なので、プロより詳しい投資家がいることは重々承知しています。
しかしながら、金融機関もこのような世間一般と同じ見方をするのも致し方ないとも言えます。
逆に言うと、だからこそリスクが多少高いような案件にも宅建業者には融資をするのです。
単に宅建免許を取るだけでは意味がない
ここまでの話を聞いて、宅建免許を取るだけで自動的に融資が受けやすくなるわけではないことは理解できたと思います。
あくまでもちゃんとした見識があるか？実務は出来るのか？を金融機関は見るからです。これは中小企業の設備資金に対する融資などと同じ見方です。
金融機関は返済する能力があるかを見ているわけなので、宅建免許はあくまでもその土台としての資格を有しているに過ぎません。
宅建免許があると有利であることは間違いありませんが、しっかりと実務が出来ることも見るからです。
なので、今から宅建免許を取ろうと考えている場合、実務に対する知識を学ばないと融資も決して上手くはいきません。
・・・とは言え、今は単なる大家さんだとしても、学んでいけば道はドンドン開けていきますので安心してください！
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