「高収益な物件」とはどんな物件なのか?
志村義明です。
まずおさらいですが、私がお勧めする手法は
「高収益な物件」を
「融資」を受けて買う
というものです。
今日はそのうちの
「高収益な物件を買う」
という部分についての説明になります。
まず、理解していただきたいことがあります。
「高収益」
と書きましたが、正確に言うと
「高キャッシュフロー」
の方が、意味合いとしては正しいです。
初期段階のアパート経営では、キャッシュフローの出る物件を購入するという選択を行うことが何にも増して重要になります。
では「キャッシュフロー」とはいったい何なのかから説明します。
一言で言うと、「税引き前利益」とほぼイコールの意味合いとなる不動産投資用語になります。
家賃から経費となる管理費用、清掃費、光熱費、募集費用、固都税などを引きそこから更に返済費用を引いた手残りとなる金額を「キャッシュフロー」と言うのです。
計算式にすると以下のようになります。
=家賃 – 管理費 – 返済費用
高利回り = 高キャッシュフロー
なのでは?と思ったかもしれませんが、そうならない場合があります。
高利回りでも、融資年数が短いと返済比率は高くなります。
そうなると、上記の式の中の「返済費用」が多くなり、結果としてキャッシュフローが出なくなるからです。
では、なぜキャッシュフローが重要なのかというと、最初に利益が残らない物件を買ってしまうと、あとが続かなくなるからです。
手元のキャッシュを増やせるような投資が出来ないと、短期間のうちに物件を次々に購入することは出来ないからです。
資産性を重視して値下がりの少ないが利回りの低い都心の好立地物件を買う
リスクが少ないが、利回りが5%台など非常に低い物件を買う
返済を早く進めるために、借入期間を10年程度にする
これらのやり方は、全てキャッシュフローを重視しないやり方です。
アパート経営で毎月50万円の利益(キャッシュフロー)を得たいのであればこのような買い方をしてはいけません。
もう少し突っ込んだ話をすると、キャッシュフローには
「良いキャッシュフローの出し方」
と
「悪いキャッシュフローの出し方」
があります。
良いキャッシュフローが出ている物件とは、家賃収入の多さ(利回りの高さ)によってキャッシュフローを出している物件です。
物件本来の収益性によってキャッシュフローを出しているので、好ましいと言えるやり方です。
逆に、悪いキャッシュフローの出し方は、返済期間を長くすることによって無理やり返済金額を少なくしてキャッシュフローを出している物件です。
築古にもかかわらず利回りが8%台など低い物件でも、融資期間が30年であればキャッシュフローは出てしまいます。
しかし、こういう物件はそもそも高い値段で買っていることが多いので、売ろうとしても売れない上にさらに古くなると入居者需要もだんだん怪しくなってきます。
30年で融資を引いているため、残債の減りも遅いという三重苦に見舞われてしまうのです。
こういうキャッシュフローの出し方は、どちらかと言うと好ましくありません。
中級者以上の投資家を目指すなら、キャッシュフローの仕組みは完璧に理解する必要があります。