投資マンションのエレベーターのメンテナンス費用を極限まで下げる方法

2020年12月18日9,819

エレベーター付の投資マンションを持っている場合、メンテナンス費用がかなりの負担になる。

私もエレベーター付きの投資マンションを複数保有しているが、1Kが19戸しかないのにエレベーターが付いている物件もあり、保守メンテナンス費用の削減は常に課題となっている。

この項ではエレベーター費用を削減するための方法について解説しようと思う。

エレベーターのメンテナンス方法の種類

エレベーターの保守メンテナンスは、POGとフルメンテナンスに分かれる。

フルメンテナンスは、部品交換の費用が含まれた保守で、劣化した部品の取り換えは月額費用内で対応可能だ。

主ワイヤーロープ、ガバナーロープ、移動ケーブル、ベアリング、制御リレー、プリント基盤、押ボタンなどの交換が対象となる。

カゴの内装や床などは、フルメンテナンスの対象外の場合が多く、あくまで性能的な機械部分の保守のみが対象となっている契約が多い。フルメンテナンス契約の月額費用は、4.5万円~5万円前後が多いだろう。

POGは、パーツ、オイル、グリースの略で、概ね数か月ごとに差したり取り換えることが必要な部品が対象だ。POG契約の月額費用は2万円~2.5万円前後が多い。

フルメンテナンス、POGともに、定期点検の費用は含まれている。

異なるのは、部品の交換を月額費用に含めるのか、都度実費で行うのかの違いだ。費用については、年一回の法定検査の費用が含まれている場合と、そうでない場合がある。

日立ビルシステムや東芝などの、エレベーターのメーカーが保守を行う場合は、エレベーター専門の保守会社が行うよりも若干費用が高くなる傾向がある。

私の場合は出来るだけ安く済ませたいので、購入の段階でエレベーターのメンテナンス会社を変更している。

保守はエレベーターメーカーではなく、専門の保守会社に任せることが多い。

費用を下げるために点検頻度を合法の範囲内で減らす

私は費用交渉をして、POGで月額1.5万円に法定検査を含めた金額で各物件ともやってもらっている。

このメンテナンス費用はかなり安い方だと思う。その代り、保守点検は1ケ月ごとではなく2か月に1度にしてもらっている。

保守会社にとっては、現地に行く回数が減るので、その分安くサービスを提供できるのだ。

エレベーターのメンテナンスは建築基準法という法律で決まっており、以下の内容となっている。

建築基準法第8条
「建築物の所有者、管理者又は占有者は、その建築物の敷地、構造及び建築設備を常時適法な状態に維持するように努めなければならない」

保守点検は、必ず月1度やならくてはならないと考えている人がほとんどだと思うが、法律では、「常時適法な状態に維持」出来れば良く、頻度は定められていないのだ。

ただし、財団法人日本建築設備・昇降機センターより、「昇降機の維持及び運行の管理に関する指針」が出されている。

その中では

「所有者等は、昇降機の維持及び運行の安全を確保するため、使用頻度等に応じて専門技術者に、おおむね1月以内ごとに、点検その他必要な整備又は補修を行わせるものとする」

と明記されている。

概ね1ケ月以内ごととなっているだけで、必ず月1回やらなくてはならないわけではない。
(しかも、これは財団の指針であり、法律ではない。)

エレベーターは正常に動作しないと重大な事故に繋がる可能性もあり、この点をおろそかにするわけにはいかない。

ここは住居を提供している責任ある立場として、譲歩してはいけないポイントだ。

ただし、実際問題として定期的に保守点検を数か月に1度行っていれば、エレベーターのメインロープと補助ロープが一度に切れて、カゴが上層階から落下するような事故は起こりえない。

もちろん、事故が起きる可能性がゼロではないと思うが、もし起きたとしてもそれはメンテナンスの頻度によって防げるものではなく、事故や災害など大きな外部の圧力が加わった場合だろう。

私が保有している築古で家賃が安い物件でも、エレベーターの故障はたまに発生する。

しかし、リアルタイムでカメラを使って見張っていなくても、事後に対応する形で全く問題ない。

結局のところエレベーターが故障した際に困るのは、作業完了までの数時間エレベーターが使えない時間が発生することなのだ。

点検の頻度が月1回なのか2か月に1度なのかによって、この事態が避けられる可能性が変わってくるわけではない。

このように、保守のクオリティを出来るだけ落とさない範囲で点検頻度を調整をすれば、エレベーターの保守費用は下げることが出来るのだ。

メンテナンスのレベルとそれにかかる費用のバランスは、保有している投資マンションの家賃設定を鑑みて検討するべきだろう。

この記事の監修者

不動産投資ユニバーシティ代表 志村義明
大学を卒業後、大手シンクタンクに入社。リテール金融ビジネス向けの業務に従事。愛知、埼玉、山梨等で不動産賃貸業を展開し、会社員時代に合計100室超を購入。高利回り物件の投資を得意とし、保有物件の平均利回りは16%超にのぼる。現在は不動産会社(宅地建物取引業者 東京都知事(2)第98838号)を経営。
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