アパートリフォームの実例と費用!効果的なリフォームを行う4つの手順

2021年08月04日55

アパートリフォームに不慣れな人は「一体いくらかかるのか?」と不安に感じるだろう。入居者退去で最低限の原状回復工事は必ず発生するものであるし、築年数が経過した建物については適切なタイミングでバリューアップをしないと現在のニーズとかけ離れてしまい空室が中々改善できない。

この記事ではアパートリフォームの基本と目的を整理し、実例と費用相場効果的なリフォームを行うポイント、さらには資金繰りについても紹介する。

アパートリフォームの基本

リフォームとは?

まずはリフォームについて理解を深めるために、原状回復工事、リノベーションと比較しながら整理する。明確に定義されているわけではないが一つ目安としてほしい。

原状回復工事:

壊れた箇所や劣化した部分などを直し、元に戻すために行うもので、入居者が退去したときに入居前の状態に戻すことである。クリーニングに始まり、傷や汚れのある部分を修繕し、壊れてしまった設備などの修理などがこれに当たる。

入退去毎の短期的(2~4年)なサイクルとなる。

予算感としては10~30万円程度の内容である。

リノベーション:

設備交換や間取りやレイアウトの変更などスケルトン状態をベースに時代のニーズに合わせて一新することである。和式トイレを洋式に変える、3DKを2LDKに間取りを変えるなどがこれに当たる。原状回復はマイナスをゼロに戻す工事だが、リノベーションはマイナスをプラスにして新たな付加価値を生み出し築年数に左右されない価値を生み出す。

長期的(20~30年)なサイクルで実施される。

予算感としては100~300万円程度の内容となる。

リフォームの目的

アパート経営におけるリフォームの目的は、空室対策、賃料アップが挙げられる。

空室対策としては最低限原状回復工事をする必要があるし、それでも空室が埋まらないのであれば、ニーズにあったリノベーションをする必要がある。例えばバストイレ別が部屋選びの重要なポイントな人にとっては最低限の原状回復では空室は埋まるのが遅くなるだろう。1年間空室になるくらいなら1年分の家賃でできる効果的なリフォームをするべきである。

賃料アップするにはリノベーションによるバリューアップが効果的である。都心であればデザイン性が高くすることで家賃を高く取ることは十分可能である。ただし賃料の安さが重視される地域でリノベーションしても家賃を上げることは難しい。限られた費用で最大の効果を生み出しコスパの良いリフォームを行うにはニーズを把握することが大切となる。

実例と費用相場

アパートリフォームの概算費用としては、1㎡あたり約1万円を目安にするといいだろう。仮に30㎡の室内のリフォームを行う場合は、およそ30万円の費用となる。

ちなみにリノベーションの場合は内容によってピンキリではあるが、1㎡あたり10万円を目安にするといいだろう。

実際はクロス、床、水回りなどそれぞれ積算して正式な費用の見積もりが出来上がるが、大家としてまずは予算感を掴むことも大切である。

次から実例別に費用相場を見ていこう。

内装(床、壁、天井ななどの表装)

壁紙やフローリングの張り替えといった内装リフォームは、1施工あたりの工事費用は安いものの生活の中で傷や汚れなどが発生しやすく原状回復時にも実施することが多いので、もし普段依頼している業者や職人への支払金額が高いと感じているのであれば、これを機に他の施工会社からも見積もりをとってみると良いだろう。

壁紙
1000円/㎡
塩ビタイル5000円
クッションフロア3000円

間取り変更

物件の価値を高めたりターゲット層を変えたりしたいのであれば、和室から洋室への工事や間取り変更などのリフォームを視野に入れてみると良いだろう。

畳→フローリング3〜4.5万円(/畳)
洋室→和室(床嵩上げ10000万円/㎡
押し入れ→クローゼット15万円
間取り変更(DK→LDK100万円

水回り(キッチン、浴室、トイレ、洗面所)

水回りはリフォームの中でも大きな費用がかかる内容だ。メーカー製品寿命は10~15年となるのでローン返済が終わるまで所有するのであれば何度が実施することになる。水回りは使用頻度が高いので利便性や清潔感は不可欠である。ファミリーや女性のターゲットとするのであれば欠かすことのできないポイントたろう。

ミニキッチン30~50 万円
システムキッチン50~100 万円
浴室(ユニットバス50~100 万円
トイレ交換10~30 万円
和式→洋式10~40 万円
洗面所10~20 万円

外壁や屋根など塗装工事は10〜15年毎に必要となる。使用する塗料のグレードによって費用が変動する。グレードによって耐用年数の長さも変わるため、今後どれくらいの期間、アパート経営を続けるかも視野に入れて選択する必要がある。

外装リフォーム

リフォームのために工面できる費用が限られてしまう場合は、予算内でどのくらいの工事ができるのか、リフォーム会社相談しながら内容を決めていくのが良いだろう。

外壁塗装
(ウレタン塗装、耐用年数10~15年)
200~300 万円( 2 階建アパート程度)
屋上防水2,500 〜 7,000( 円 / ㎡ )
なお、この金額はあくまで目安であり実際の工事では建材の搬入のしやすさなどの工事条件によって費用が変わってくるのでリフォーム業者に現場確認してもらった上で正式に見積もりをもらう必要があります。

効果的なリフォームを行う4つの手順

リフォームは費用を掛ければいくらでも良くなる。いかに安く良いものを計画するかが大家の腕の見せ所である。ここではリフォームの費用相場を把握した上で、予算をできるだけ抑えるコツについて説明する。

ターゲット層のニーズを調査する

アパートリフォームはニーズをふまえた工事内容の計画が重要である。

例えば、単身者、ファミリー世帯、カップル向け、男性女性、年齢層などで最適なリフォームは違う。もしくは地域の特性に合わせたリフォームも必要だろう。

例えばファミリー世帯が多いエリアのアパートで、それにふさわしい間取り(広さ)であれば家族が利用することを想定したリフォームをしなければならない。

また賃料が安い地域であるにも関わらず、高額な賃料を設定してしまうと、入居者を確保できないまま時間ばかりが過ぎてしまうことになりかねない。

自身の物件が狙いたいターゲットを明確にし、その層に合ったリフォームを行うのが大切となる。そのためには不動産仲介管理会社やポータルサイトの賃貸経営ページなどから情報収集して地域のニーズを把握することが重要である。

費用対効果を考える

先程、部位別のリフォーム費用を説明してきたが、そのリフォームをすることで得られる効果を把握すること、すなわち費用対効果が重要である。このリフォームをしたら家賃がいくら上げられるか、そのリフォーム費用を何ヶ月で回収できるか、または空室期間がどれだけ短縮できるか、ということを具体的に検証して判断する必要がある。

例えば3点ユニットをバス・トイレ別にリフォームすると家賃5,000円アップできるが費用が100万円かかるとすれば、回収に16年以上かかることになる。それならば家賃を下げて入居付したほうが得策だろう。

購入価格5000万円、1室家賃5万円、10室、利回り12%のアパートの場合、上記のリフォームをすると、5000万円+100万円×10室=6000万円。家賃収入は5.5万円×10室×12ヶ月=660万円。利回りは660万円÷6000万円=11%となり、空室対策は出来たとしても利回りは1%下がってしまう。

費用対効果を考える場合、家賃と入居付けへの効果測定が必要になる。そのうえで目安としてリフォーム費用は家賃6ヶ月分以内に収めたいところである。

リフォームの優先度の決め方

絶対にリフォームしておくべきポイントは「床」「壁」である。

アパートの床や壁は施工単価が安い割には面積も大きく目を引く場所なので効果的である。床や壁が古いままだと部屋全体の印象が一気に悪くなってしまうので注意してほしい。

には「アクセントクロス」を選択することもオススメである。費用は普通のクロスとほぼ変わらないのに部屋の印象を差別化することができる。また壁紙も進化しており、「表面強化」「抗菌・防カビ」「汚れ防止」「撥水」などの機能がついているものがある。リビング、水回り、トイレなど場所ごとに適切なクロスを選定することで張替えのサイクルを伸ばすことも可能である。

については「塩ビタイル」がオススメである。クッションフロアよりも少し高いが、耐久性も良く、何より素材感が本物とほぼ変わらない。素人だと無垢材フローリングと見分けがつかないくらい進化している。ちなみに元々フローリングの床は張替えとなると高価になるが、多少の色あせや傷、汚れなどは補修屋さんで部分補修することができる。フローリング材自体は耐久性のあるものなので安易にCF上張りなどは避けたいところである。

間取り変更のリフォームなど費用が大きくなりやすいリフォームについてはは全室実施するのではなく、数部屋だけにして反響を見ながら部分的・段階的な計画でリフォームをしていくのもひとつの方法です。いくら家賃を上げることができたか、入居付までのスピードなどを見ながら他の部屋にも実施していくといいでしょう。

リフォームの依頼先の決め方

リフォームの依頼先の決め方として相見積もりは基本である。ネット上には複数のリフォーム業者に見積もりを一括請求できるサイトも多数ある。こうしたサービスを利用して複数の業者から相見積もりを取り、広い視野で比較検討することがコスト削減につながる。

ただし他社と比較してあまりにも安い価格の場合はクオリティが低い場合もある。例えば、クロス貼りが曲がっている、浮きや隙間、凸凹などである。見積もりを取るだけでなく実際に業者が現地で調査を行う様子を見たり説明を受けたりして、相性のよい業者を選ぼう。

分離発注という方法もある。例えばオーナーであるあなたが水回り工事は「水回り専門業者」、壁紙張替えは「クロスに関する専門業者」など、各専門業者に発注することで一括業者の利益分を浮かすことができる。ただし忙しい方や手間を省きたいと考えている場合、分離発注は不向きである。

リフォーム費用を安く抑えるには「DIY」が一番である。材料を自分で調達し内装などを自分でリフォームできれば外注費を節約できますので結果的に費用を安く抑えることができる。ただし分離発注と同様に自分の時間もコストなので状況に応じて選択する必要がある。

分離発注やDIYはただ費用を安く抑えることができるだけでなく、そこで身につけた知識経験は今後リフォームを業者に頼んだ際に業者任せではなく適切な判断ができることに繋がるだろう。

売却も見据えた計画をする

リフォームやリノベーションは内容や規模にもよるが数十万円〜数千万円かかるアパートへの「投資」である。そのため実施する前にその費用対効果を考えておく必要がある。

例えば「3000万円、利回り10%、年間家賃収入300万円」の物件に対してリフォームを100万円掛けて、年間家賃が10万円上がったとする。そうするとリフォーム後の利回りは家賃収入310万円÷(購入価格3000+リフォーム費用100)×100=10%となり、利回りは変化なし、リフォームした分だけ入居付も楽になるはずなのでリフォーム計画としては実施すべき内容と判断できる。

売却価格は利回りと積算価格の2つが重要視される。必要以上にリフォームをしたとしても利回りが下がってしまえば売却価格は下がってしまう可能性が高い。更に注意が必要なのはリフォームをしても積算価格は上がることはないという点である。利回りと積算価格の2つを意識してリフォーム内容を決めることが大切である。

リフォームにおける資金繰り

アパートリフォームを実施したいけれど予算が確保できない、または現金は手元に残しておきたいという場合も多いであろう。その場合はリフォーム費用の資金調達や、リフォーム費用の計上による節税、さらに内容によっては助成金の申請をすることでリフォームの費用負担を軽くすることができる。

リフォームローンによる資金調達

金融機関が提供する「リフォームローン」の活用がある。その物件が融資を引いて購入しているのであれば、まずは担保提供してもらっている銀行へリフォームローンの相談をするのが良いだろう。加えて日本政策金融公庫は比較的無担保ローンの相談がしやすいので当たってみると良いだろう。

アパートリフォームの補助金

アパートリフォームで受け取れる補助金の一つが、賃貸物件向けの自治体補助金である。賃貸物件向けの自治体の補助金は、アパートが建つ自治体によって金額や条件が異なる。物件所在地の自治体もしくは所有者(法人の場合は登記場所)の在住地の自治体のホームページを見るか、直接問い合わせてみよう。

例えば、環境に配慮したものにリフォームするための費用が一部補助される。節水トイレに交換するといったリフォームも補助対象となりますので、入居者を確保しやすくなるうえに経済的な負担を軽減できる。

アパートリフォームの経費計上

アパートのリフォームに要した費用は経営上の必要経費であるため、会計上は経費として処理することができる。この場合、「修繕費」もしくは「資本的支出」のいずれかによって処理することになります。総額が20万円以下の工事は「修繕費」と判断される。

「修繕費」とは、蛍光灯や電球の交換、破損した箇所の修理、故障した設備の交換など、アパートの性能を維持する原状回復ための支出の意味合いが強いのですが、壁のクロス貼り替えや外壁塗装などリフォーム的な意味合いが強いものであっても修繕費として処理することができる。

「資本的支出」とは、所有しているアパートの価値向上や使用可能期間の延長など、資産価値そのものを高めるためのものを指しており、全体的なリフォームまたはリノベーションを行う場合はこちらに該当する可能性が高いだろう。この場合はそれぞれの耐用年数が適用され、減価償却費として少しずつ経費計上することになる。

まとめ

アパートのオーナーにとって空室対策は最も重要であり、リフォームは空室対策に有効である。リフォームの目的を明確に持ち、実例や相場感、そして低く抑えるコツ、資金調達についてしっかり理解することが大切である。この記事にある情報をうまく活用して効果的なアパートリフォームを成功させ、最終的な目的である空室対策、賃料アップ、資産価値向上など目的に応じた適切なリフォームを実施してもらいたい。

この記事の監修者

不動産投資ユニバーシティ代表 志村義明
大学を卒業後、大手シンクタンクに入社。リテール金融ビジネス向けの業務に従事。愛知、埼玉、山梨等で不動産賃貸業を展開し、会社員時代に合計100室超を購入。高利回り物件の投資を得意とし、保有物件の平均利回りは16%超にのぼる。現在は不動産会社(宅地建物取引業者 東京都知事(2)第98838号)を経営。
詳細プロフィール

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