物件選びの3つの極意とは?
「良い物件を買いたい!」と思っているものの、物件情報があふれすぎていて「いったい何を基準に選んだらよいかわからない…」と感じていませんか?
今日は「物件選びの3つの極意」についてお話しします。
まず皆さんにお伝えしたいのは、「高収益物件を購入すること」が非常に重要だということです。
「高収益」と言いましたが、正確に言うと「高キャッシュフロー」の方が、意味合いとしては正しいです。
初期段階のアパート経営では、キャッシュフローの出る物件を購入するという選択を行うことが何にも増して重要になります。
キャッシュフローとは何なのか?
キャッシュフローを一言で言うと、「手残りとなる金額」のことになります。
家賃から経費となる管理費用、清掃費、光熱費、募集費用、固都税などを引きそこから更に返済費用を引いた手残りとなる金額を「キャッシュフロー」と言います。
計算式にすると以下のようになります。
キャッシュフローと利回りは厳密には異なります。
高利回りでも、融資年数が短いと返済比率は高くなります。
そうなると、上記の式の中の「返済」が多くなり、結果としてキャッシュフローが出なくなるからです。
なぜキャッシュフローが重要なのか?
なぜキャッシュフローが重要なのか?というと、最初に手残りがない物件を買ってしまうとそのあとが続かなくなるからです。
手元のキャッシュを増やせるようなキャッシュリッチな物件を買えていないと次の物件購入が出来ません。
また何かトラブル等があった際にキャッシュの捻出に耐えられなくなる可能性もあり、リスクが高い投資になってしまいます。
例えば以下のような物件です。
- 値下がりが少ないが利回りも低い好立地物件
- リスクが少ないが、利回りが4%台などの新築区分物件
- 返済を早く進めるために、借入期間を短くして買った物件
これらの物件購入は、すべてキャッシュフローを重視しない投資になります。
アパート経営で毎月しっかりと貯蓄残高を増やしていくような堅実な投資をしたいのであれば、このような買い方をしてはいけません。
良いキャッシュフロー・悪いキャッシュフローとは?
もう少し突っ込んだ話をすると、キャッシュフローには
「良いキャッシュフロー」と「悪いキャッシュフロー」があります。
良いキャッシュフローが出ている物件とは、家賃収入の多さ(利回りの高さ)によってキャッシュフローを出している物件です。
物件本来の収益性によってキャッシュフローを出しているので、好ましいと言えるやり方です。
逆に、悪いキャッシュフローの出し方は、返済期間を長くすることによって無理やり返済金額を少なくしてキャッシュフローを出している物件です。
築30年など築古で利回りが8%台でも、融資期間が30年など長期であればキャッシュフローは出てしまいます。
しかし、こういう物件は売ろうとしても売れない上に、さらに古くなると入居者需要もだんだん厳しくなってくることが予想されます。
しかも30年で融資を引いているため、残債の減りも遅いという三重苦に見舞われてしまうのです。
こういうキャッシュフローの出し方は、どちらかと言うと好ましくありません。
たくさん物件を持っているとキャッシュフローを重視しない場合も
たくさんの物件を保有していて十分なキャッシュフローが既にあるベテラン大家さんになるとキャッシュフローが出ていないくても物件を買う場合があります。
利回りが高くて良い物件だけれども、融資期間が短いがためにキャッシュフローが出ないようなケースです。
融資期間が短いと返済額が多くなるのでキャッシュフローは出ませんが、そのぶん元金は早く減ることになります。
保有中はキャッシュフローは出ませんが、元金が減っていれば物件を売却した際に大きなキャッシュフローを得られることになるので、それで良しとする考え方です。
キャッシュフロー目的の投資をしよう
最後に少し難しい話もしましたが、「物件選び3つの極意」の1つ目は「キャッシュフローを重視する」でした。
しかしながらキャッシュフローを重視と言われても「どのくらいあればいいの?」という点がわからない方もいると思います。
「適切なキャッシュフロー水準に関する解説」と「物件選びの残りの2つの極意」は今回は分量の関係で割愛する形となります。
「不動産投資ユニバーシティのWEBセミナー」では今回説明できなかった「キャッシュフローの水準および残りの2つの極意」について解説しています。
キャッシュフローは融資金利や期間の情報がないと計算できませんので、融資金融機関の情報についてもお話しします。
もし、本日の内容で少しでも学びがあったのであれば、セミナーにお越し頂けるとより理解が深まると思います。
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解説者
不動産投資ユニバーシティ代表。不動産投資家。
大学を卒業後、大手シンクタンクに入社。リテール金融ビジネス向けの業務に従事。東京、埼玉、愛知、山梨等で不動産賃貸業を展開し、合計100室超を保有。累計投資額は10億円超。保有物件の平均利回りは16%超にのぼる。現在は不動産会社(宅地建物取引業者:東京都知事(2)98838)を経営。