不動産投資における節税対策の考え方

不動産投資は税金を抜きにして語ることは出来ない。

ここで私が言っているのは、税金対策の巧拙により経費控除を多く出来るなどの、枝葉・小手先の話ではない。

税務関連の知識があるかどうかが、不動産投資を追求していくうえでの加速装置ともなり重しにもなり得るのだ。

私は実際に、消費税還付で何百万円も税金が戻って来たこともあるし、決算書の作り方に失敗して融資が受けられなくなったこともある。

不動産投資の税務は単なる経費削減のためではなく、根幹の投資戦略にも大きく影響するのだ。

この項では、不動産投資における税金の基本的な考え方の解説をしていきたいと思う。

このサイトに書いてある税務の内容は、実際に不動産投資を始めてなければ馴染みが薄い話も多いかもしれない。

このカテゴリーの内容をしっかり読んで理解出来れば、不動産の税務に関する一通りの知識は得られることになると思う。

日本の税金は自己申告制になっている

まず基本的な話からするが、日本の税務は「申告納税制度」が基本となっており、税金は自分で計算して納めることになる。

サラリーマンは、会社が給与から天引きをする「源泉徴収」により半ば強制に納税させられるが、これはあくまで会社が自主的に計算しているのだ。

計算自体に税務署が関与しているわけではない。

あくまでも申告納税制度にのっとり、自分もしくは自分が所属している会社が税額を計算して、税金を納めることになるのだ。

不動産投資では、会社に所有不動産の税計算を依頼することはないと思うので、自分で計算するか税理士に依頼することになる。

自分でやるからと言って、自分勝手な解釈で税金を計算して処理をしていいわけではない。

それが「申告漏れ」だと見なされると、延滞税加算税という追徴課税を課せられる可能性があるのだ。

あくまで、正しくルールに沿って計算することが基本になるが、全て税理士に任せておけば良いと言うわけではない。

ここが難しいところなのだが、税務に関する基本的な方針は自分で考え、税理士と相談して決める形がいいだろう。

経費の計上方法など、細かい部分で間違いがないかは税理士主導で問題ない。

税理士は税計算のプロであり、不動産投資のプロではない。

どのような決算書を作れば融資が通りやすいかなどを十分理解している税理士はかなり稀だ。

自分の不動産投資の方針に合った税対策が何なのかは、投資家本人が考える必要がある。

不動産投資では、税金対策の巧拙がその後の投資における展開に大きく関与して来るので、この作業を怠ってはいけない。

不動産投資の税金計算とは

税金は、税引き前の利益額に対して20%や40%などの一定割合の掛目を入れて、納税額が決定される。

簡単に言うと、

家賃収入-経費(返済利息、管理費、光熱費、リフォーム、固都税、給与、交通費、その他経費)=税引前利益

という計算式になる。

税引前利益の40%(累進課税により変動)の掛目を掛けて、所得税(個人)か法人税(法人)の税額が決定されるのだ。

税引前利益の額が減れば、税金額も減ることになる。

勘がいい人は、上記の式を見た際に給与額やその他経費(飲食などの交際費)を大きくすれば、税金は常にゼロなのではないかと考えると思う。

それはある意味正しい。

法人で不動産を所有している場合、経費が収入を上回ると営業赤字となり、法人税は掛からなくなる。

上場していない個人商店などは、出来るだけ経費額を多くし、税金を少なくした方が良いと考えるケースが多いのだ。

これは個人の確定申告も同じだ。

ただし、不動産投資を行う場合はもう少し考慮が必要だ。

なぜなら、赤字決算では継続的な銀行融資を受けれなくなるからだ。

収益物件を継続して購入し続けたいのであれば、B/S(貸借対照表)上の資産・負債のバランスに加え、P/L(損益計算書)に記載されている損益も重視される。

キャッシュフローが出ていても赤字になる場合がある

もう一点、不動産投資の税金で気を付けるべきなのは、いわゆる手残りの利益額となるキャッシュフローと決算書(確定申告)上の利益は異なるということだ。

キャッシュフローがプラスでも、利益はマイナスになる場合が、何も考えないで税計算するとかなりのケースにおいて発生するのだ。

例えば、購入したばかりの不動産で、募集を開始する前に室内リフォームが300万円分必要になったとする。

リフォーム分の融資がオーバーローン引けていれば、キャッシュフローがマイナスになることはないので資金繰りも問題ない。

しかし、室内リフォームが初年度一括で経費計上されるので、単年の決算書上は赤字になる可能性が高い。

このように、不動産投資のキャッシュフローと、決算書上の利益の多寡は連動しない場合があるのだ。

キャッシュフローが出ていても、決算書上で利益が出ていないとすると、それは不動産賃貸業が上手くいっていないということになってしまう。

リフォームの融資を大目に引いたので手残りの金額が多かったとしても、リフォームにより決算が赤字になるのは避けたいと考える感覚は非常に重要だ。

このような例は、リフォームよりも減価償却により発生する場合が多い。

赤字が発生した場合、単発のリフォームなので次年度は発生しないことをいくら銀行に説明しても、決算書上にそれを表す項目は存在しない。

銀行は決算書をことさら重要視する。決算書の数字が全てであり、それ以上の弁明は出来ない。

銀行としては赤字経営しか出来ない人の融資に対して、GOサインを出すわけにはいかないのだ。

単年ごとに毎年利益が出てないと、銀行がその人から新たな物件のために融資を依頼されても、その利益が既存の物件の赤字補てんに使われてしまうことが想定されるからだ。

赤字企業に融資をしないと言うは金融機関内の一種のルールであり、その是非を細かく担当者に説いても無駄だ。

税務対策をどのように立てるべきか

税金対策で重要なのは、いかに節税に取り組むかではない。

これが他の事業と不動産賃貸業が異なる点だ。常に融資の問題が付きまとうからだ。

不動産投資の融資戦略を考え、今の段階で経費のコントロールをするべきかを考える必要があるのだ。

月10万円のキャッシュフローが欲しいのであれば、5,000万円で利回り10%の物件を買えば、その目標は達成できる可能性が高い。

それで十分満足なのであれば、何も考えずに経費を沢山計上して、大いに節税対策をすればいいだろう。

現在月10万円のキャッシュフローがあり、更に月50万円、100万円と規模を大きくしてキャッシュフローを厚くしたいのであれば、継続的に融資を受けられる状態になることが必要だ。

その場合は、余計な税金は払わないように節税しながらも、少なくとも赤字経営にならないように意図的に調整する必要がある。

それには、年度が終わったあとに経費計算をし始めて調整するのでは遅いだろう。

税務を踏まえた投資戦略をしっかりと立て、いつどのタイミングでリフォームを行うのかなどを予め考える必要があるのだ。

※税理士以外が税理士業務を行うことは禁じています。税務に関しては、これらの記事を参考にして税理士にご相談下さい。

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